漁獲量の規制、排他的経済水域・・・等で日本の漁業の現状は以前よりいっそう厳しくなって来ている。

特に水産資源の豊富な某国の排他的経済水域付近の海域では拿捕が後を絶たない。

そんな日本の漁業に光明をもたらすかも知れないプロジェクトがある。

温暖化の原因となっている大気中の二酸化炭素を吸収してくれる光合成の働きは重要だが、海の植物プランクトンが行なう光合成もそれに一役買うことが期待されている。
しかしながら海の大部分の地域では植物プランクトンが増えるのに重要な鉄分が慢性的に不足しているらしい。

「足りないならば鉄を撒けば良い」という発想で、海に鉄をばら撒く作戦が海で実際に行われているという。
そして植物プランクトンは二酸化炭素削減の他、魚達のエサとしても重要である。
プランクトンが多く湧くところにはそれを食べる小魚が集まり、それを食べる更に大きな魚が来て、更に大きな・・・・と海に浮遊する微細な生き物達は海の生態系の底辺を支えている。

このように鉄を撒くことで増える植物プランクトンは温暖化だけにあらず漁業にとっても有益である。

そして海に鉄を撒く作戦の、もう一つの意図は他国の経済水域から魚を呼び寄せてしまおうということにある。

日本で魚が取れないならば、他国の経済水域に居る魚を呼び寄せて獲ってしまおうということらしい。

この作戦、実験的には成功しており植物プランクが増えることで商業的に価値のある魚が鉄を撒いた海域では多く獲れたらしい。
これは栄養の無い砂漠のような海に突如オアシスが湧いたようなもので、魚がオアシスに群がるのである。

ただ歴史的に見て、人間が生態系に手を加えてあまり良いことは起こっていないので、この計画も思わぬ副作用が出ることが懸念されるが・・・。