コンビニ経営において重要なのは立地とされ、駅に近いことや幹線道路に面していることなどが挙げられる。

一昔前のライバルは古くから地元に根付いていた個人経営の商店や酒屋などであったが、今や破竹の勢いで勢力を伸ばし、コンビニの乱立状態とも言えるようになった。
これにより、駅近という好条件でも苦戦を強いられるコンビニ店舗は少なくなく、潰れては違う店舗が開店するということを繰り返している。

良い立地条件にあっても潰れる時代なので、経営者は衛生面や店員の接客態度を重視して教育に励み、少しでも売り上げを伸ばす努力に徹するわけだが、努力が裏目に出ているケースもあるようだ。

真しやかに囁かれているコンビニ経営に関する噂によると、あまりに接客態度を重視するコンビニとホームレスが寄り付かないコンビニは潰れるという話がある。

接客態度は重視するの大変良いことではあるが、積極的に世間話をするように心掛けたり、お客さんの顔を覚えて掛ける言葉や挨拶を変えるフレンドリーな店員態度は裏目に出るようで、煩わしさの無い買い物を求めてコンビニに来ている若い世代にとっては精神的な重荷となる。
そういう店員が居ると、購入している物を一々チェックされているような気持ちになり、わざわざ遠い店舗に足を運ぶ人も多いという調査結果がある。

また、賞味期限が過ぎたために捨てられるお弁当やオニギリをお求めてやって来るホームレス対策として、煙草の灰を混ぜたり足で踏み固めてからゴミ置き場に捨てる店舗もあるのだが、こういった店舗も潰れやすいという話だ。

座敷童が離れた旅館のように、ホームレスが近寄らなくなってからというもの、客足がぱたりと遠のいて経営に行き詰る・・・宗教観がたぶんに混じった見解と思われるが、食を求めて浮浪する者に施せない経営者は財を成すことなど出来ないという因果めいた話なのかも知れない。

浮浪者や乞食僧をもてなすことで、彼等が外界から運んできた幸を受けるという話が古くからあり、逆に慈悲無き心でぞんざいに扱う者は罰を受けるという落ちも付けられることが多いが、ホームレスとコンビニの話もそういった宗教観から生じたものとも考えられる。