前田敦子さん・成宮寛貴さんが主演をしていたホラー映画「クロユリ団地」という映画が話題になりましたが、実は私も幼いころ家族で団地に住んでいました。
ですが、中学入学前に戸建て住宅へ引っ越し、今は高校生活をしています。
私自身、3歳辺りから霊感が強かったのか、いろいろな団地の公園・場所や、我が家でもまた幽霊が時々見えることがありました。
今では慣れたもので、気持ち悪いと思っても、意外とスルー出来ます。

さて、そのいろんな幽霊が見える体験の中において、今でも鮮明に状況を覚えている、怖かった体験があります。

住んでいた団地は、50~60棟ほど建っているのですが、その中でエレベーター付きの11階建ての棟がありました。
普通の団地より、マンションに近い外観で、少しオシャレな感じです。
ですが、その辺りは竹やぶが生い茂っており、また人通りも少なく、いつも暗くひっそりした感じでした。

その棟は二つ並んで建っており、手前の棟は少し暗いけど人もまぁまぁ住んでいて、感覚的にあまり何とも思っていませんでした。
しかし奥のもう一つの棟は、人が全然住んでおらず閑散として、人を寄せ付けない空気を感じ、不気味に思いました。

私はなんとなく、その棟はヤバイと感じていたのでまず行くことは無かったのです。
ですが小5の頃のある日、4人の友達と合わせて5人でそこに行くことになったのです。
目的は「肝試し」などでは全くなく、11階だから最上階にいって素敵な景色を見るということでした。

私はあまり行きたくなかったのですが、友達がどうしてもというので結局行くことになりました。

その友達の中でも、2人が霊感があります。
そして中に入ると、やはり不気味であまり長い間はいたくないと感じました。
しかし霊感の無い友達も居るので、最上階へエレベーターで行くのも、全体的には少しはしゃぎながら行きました。
そして11階へ到着しました。

案の定、そこから見る景色は大変良くきれいでした。
おしゃべりしながら少し居たのですが、辺りが暗くなってきたので、ようやく下に降りて帰ろうとなりました。
エレベーターに乗るのも、なんとなく不気味に感じたので、みんなで階段からそそくさと降りて行きました。

4階辺りまで降りてきた踊り場に、大きな傘を広げた4、5歳の女の子がうずくまって座っていました。

その時、この子は普通の女の子では無い・・・と直感しました。
ドキドキしながら、ひたすらに1階まで降りました。

ようやく、その棟から出て、いつもの道路まで歩いた所で、他の4人の友達に確認しました。

「4階辺りの踊り場に、傘の中に女の子居たよね?」

すると、霊感の無い2人は「えっ、居なかったよ。そんな子供。傘も無かったけど」

そして、霊感のある2人は「居た居た!怖かったよね。怖くて、あの時言えなかったんだよ」

大変不思議ですが、この状況を鮮明に覚えています。
霊感のある人は、やはり同じ何かが見えます。
これは本当です。

見えた2人が居て安心しましたが、やはり同じように見えて、また見えない人も居ると確信すると、鳥肌が立ち怖く感じます。

それ以来、その棟には誘われても絶対行きませんでした。
今でも、なんとなく変な感じがする場所は、興味があっても行きません。