私の大学時代は主に大学の学生寮で過ごしました。
その学生寮は、昔使われていたという病院をそのまま寮へと改造した建物で、かねてより学生の間では出る寮として噂になっていました。
実際寮生の中にはそれらしい物を見たという話もあり、厳しい寮規則(門限が恐ろしく早かった)もあってか深夜に部屋の外を出歩く人は居ませんでした。
そんなある日、学校のレポートに手間取っていた私はお風呂に入るのが遅くなってしまった事がありました。
風呂といってもこのボロい寮室に個別にバスルームが設けられている訳がありません。
寮生は入浴には下の階にある大浴場を使用します。
その大浴場はもとの安置場を改造した所らしく、この寮の中でももっとも出るスポットとして有名でした。
その学生寮は、昔使われていたという病院をそのまま寮へと改造した建物で、かねてより学生の間では出る寮として噂になっていました。
実際寮生の中にはそれらしい物を見たという話もあり、厳しい寮規則(門限が恐ろしく早かった)もあってか深夜に部屋の外を出歩く人は居ませんでした。
そんなある日、学校のレポートに手間取っていた私はお風呂に入るのが遅くなってしまった事がありました。
風呂といってもこのボロい寮室に個別にバスルームが設けられている訳がありません。
寮生は入浴には下の階にある大浴場を使用します。
その大浴場はもとの安置場を改造した所らしく、この寮の中でももっとも出るスポットとして有名でした。
時計を見れば既に深夜の0時を回っています。
まだギリギリ開いている時間帯ではありましたが、正直気乗りがしません。
恐らくこんな時間帯に入浴をしている生徒は1人としていないでしょう。
かといって入らない訳にもいけません・・・。
なぜなら前日はひどく疲れていてそのまま寝てしまったためお風呂に入っていなかったからです。
しかたなく私は大浴場へと向かいました。
頼りない電球のついた脱衣場にはやはり何者の衣類もありませんでした。
恐る恐る脱衣場に入り服を脱ぎ始める私。
と、その時でした。
浴場の方で聞こえる水の跳ねる音。
明らかに誰かが水でパシャパシャさせる音が耳に入り、その手を止めます。
誰もいない筈。
しかし音が聞こえる。
私の中で底知れぬ不安感が沸き上がって来ました。
脱いだ物を着なおし、恐る恐る浴場の中を覗いてみます。
しかし狭く開いたスライド式の扉から覗く限り何も見えません。
依然として水がはねる音は聞こえますが、これは首を突っ込んで見るでもしないと死角になって見えないようです。
やっぱりやめよう・・・。
すっかり怖じ気づいてしまった私はお風呂を諦める事にしました。
もう一刻も早く部屋に戻りたい。
そう思いゆっくりと顔を離して、刹那見てしまいました。
私が覗く扉の真正面。
そこに付けられた鏡に反射した私の後ろから覗き込むようにして見つめる・・・やけに無表情で蒼白な男の人の顔を。
つまり私の後ろから私を見つめる誰かを見てしまいました・・・。
一瞬手が止まり、そしてバッと振り返ります。
しかしそこにはただ扇風機が佇むだけで誰も居ません。
いよいよ恐怖した私はダッシュで自室に向かいました。
その後もいろいろ噂が立ちただ事ではいということで、寮を管理している人がお祓いをお願いしたそうですが、一人目の住職は「これはちょっときびしいなぁ・・・」と告げて、他の住職を紹介してくれたとのことです。
多分今でもまだ寮はあるはずです。
まだギリギリ開いている時間帯ではありましたが、正直気乗りがしません。
恐らくこんな時間帯に入浴をしている生徒は1人としていないでしょう。
かといって入らない訳にもいけません・・・。
なぜなら前日はひどく疲れていてそのまま寝てしまったためお風呂に入っていなかったからです。
しかたなく私は大浴場へと向かいました。
頼りない電球のついた脱衣場にはやはり何者の衣類もありませんでした。
恐る恐る脱衣場に入り服を脱ぎ始める私。
と、その時でした。
浴場の方で聞こえる水の跳ねる音。
明らかに誰かが水でパシャパシャさせる音が耳に入り、その手を止めます。
誰もいない筈。
しかし音が聞こえる。
私の中で底知れぬ不安感が沸き上がって来ました。
脱いだ物を着なおし、恐る恐る浴場の中を覗いてみます。
しかし狭く開いたスライド式の扉から覗く限り何も見えません。
依然として水がはねる音は聞こえますが、これは首を突っ込んで見るでもしないと死角になって見えないようです。
やっぱりやめよう・・・。
すっかり怖じ気づいてしまった私はお風呂を諦める事にしました。
もう一刻も早く部屋に戻りたい。
そう思いゆっくりと顔を離して、刹那見てしまいました。
私が覗く扉の真正面。
そこに付けられた鏡に反射した私の後ろから覗き込むようにして見つめる・・・やけに無表情で蒼白な男の人の顔を。
つまり私の後ろから私を見つめる誰かを見てしまいました・・・。
一瞬手が止まり、そしてバッと振り返ります。
しかしそこにはただ扇風機が佇むだけで誰も居ません。
いよいよ恐怖した私はダッシュで自室に向かいました。
その後もいろいろ噂が立ちただ事ではいということで、寮を管理している人がお祓いをお願いしたそうですが、一人目の住職は「これはちょっときびしいなぁ・・・」と告げて、他の住職を紹介してくれたとのことです。
多分今でもまだ寮はあるはずです。