ほなプチネタの学校であった怪奇現象から・・・。

高校生の時、文化祭の準備に追われていた。
と言っても俺が追われていたわけではなく、友人のほとんどが生徒会役員だったため、そいつらが忙しい日々に追われていた。

俺は「もうどーでも良いじゃーん」というダメ人間だったが血走った目で「頼むから手伝ってくれ!!」と言われて仕方なしに手伝っていた。

文化祭前日、最後の最後まで仕事が残っていたが、やっと8時過ぎくらいになって終了した。
俺が通っていた高校はかなり古く、しかも校舎の両脇に教室、真ん中に廊下という変な作りをしていたため夏場は暑く、冬場は寒いという最悪な学校だった。

しかもその昔は偏差値の高い女学校だったが、最近はその偏差値も落ち、女子高から共学になり、学区の中でも下から2番目というランクになりさがっていた。

そのためか、寄付金が少なく経費削減のため廊下の蛍光灯は2つあるウチの蛍光灯のうちの1本だけしか付いていないという昼間でも薄暗~い廊下で、正直願書出しに行った時は「俺こんな学校に3年も通うのヤだ」とまだ通ってもないのに思ってしまったくらいだ。

そんな昼間でも薄暗く、古びた学校はマジで怖かった。
ビビリながら8人ほどで階段を降りていると、突然友達が「トイレ行きてえ・・・」と言い出した。
すると他の友達が「俺も」「俺も」と言い出したので「・・・じゃ、行こうか・・・」ということになった。

皆で夜の学校に脅えながらもトイレに到着。

俺も一人でトイレの外で待ってるのは怖かったので渋々一緒にトイレの中に入った。
4人くらいがトイレから出て来て、手を洗っている時、それは起こった。

夜だったので警備員さんが閉めてくれたのか、窓は全部閉まっていた。

が、いきなり窓側のトイレのドアが順番にギィ~バンギィ~バンと開いていった。

それを全員目撃し、全員がポカーン状態・・・。
4つあったトイレのドアが開いていく。

ビビッた俺は一番入り口に近かったのでそのまま無言で猛ダッシュ。
その後を一言も喋らないまま友達が追いかけていた。
その中に一人、トイレを行きたがっていた友達が入るタイミングを逃したまま走っている。

下足室へ行き、そのままダッシュで外へ出ると手だけ振って一言も別れを言わないまま家路へと帰っていった。
俺と帰り道が同じだった友達も、そのまま無言で帰り道を歩いて行った。

皆さん覚えておいてください。
本当に怖い時は声なんかでないし、無言で逃げちゃいますよ。