幼稚園くらいのときにも空中に話しかけてたりしてたので、特に不思議とも思わなかったが、絵が描けるくらいに成長してたので、“あんしょ”の姿を描いてもらうことにした。

描いた絵を見て・・・ゾッとした・・・。

画用紙いっぱいに一つ目玉の顔があり、その大きな顔の中に無数の小さな顔が埋め尽くされていた。
その顔全てが同じ顔でニヤニヤ笑っている。

驚いて娘に「こんな怖いのがあんしょなの？」と聞くと、絵とそっくりなニヤニヤ笑いで娘が「こわくないよ、ともだちだもん」と答えた。

その晩、娘が高熱を出して寝込んだ。
うわ言でしきりに謝っている。

結局次の日には熱が下がったのだが、娘の話を聞いてみると、“あんしょ”が怒っていたのだそうだ。

絵に描いたこと・・・。
存在をしゃべったこと・・・。
楽しいところに連れていこうとしてたのに、私に存在を教えたことでそれができなくなった、と、怒っていたらしい。

それ以来、娘が夜中起きることはなくなりました。

「楽しいところに連れていこう」ってどこだったんだろう・・・。