つい先日の話。

バイト先で知り合った友人の家に遊びに行ったんです。
その友達はS、俺はKとします。

Sは顔もまぁまぁ良く、おしゃれで、人付き合いもいいやつ。
俺はと言うと中途半端なオタ。
アニメなんかは詳しくないが、休日はヒキって2ch三昧がほとんど。
あまりに対称的だけど、なぜか気が合う。
いつの間にかプライベートで遊ぶことも多くなった。

何の欠点も見あたらないSだけど、一つだけ?と思うところがあった。
2ch関係の話題をものすごく嫌うんです。
俺にとっては致命的。
電車男の話をした時なんか「あんなくだらねーもん、よくみれんなぁ」とか「なに?あの、毒男っつうの?マジでキモすぎ」だの、ボロクソ言ってました。

もちろん俺はその毒男の一人なので反論。
ちょっとした口喧嘩にまでなってしまった。

んでこっからが本題。
その日は二人ともバイト、大学ともに休み。
Sの家に遊びに行くことになりました。
午後9時に家集合ということに。
暇だったし、Sだって早めに俺が来たってなんてこたないだろうと思い、酎ハイとタバコ、ツマミにエロ本をお土産に8時頃にSの家に到着しました。

今思えば、あの時は何であんなに早く行っちゃったんだろうか。
暇と言っても、いつもは約束の時間ぎりぎりまでPCゲーやったり、2ch見たりしてるのに・・・。

何度かSの家には来たこともあったので、鍵開けっ放しということは知ってました。

「勝手に入っていいよ」とも言われてたので遠慮無く玄関を開けようとしたその時です。

・・・何か聞こえるんです。

「ヒヒヒ、ハァハァ、◯◯えええええ!」

みたいな感じで・・・。

おい!
これはヤバイだろと思った瞬間、その声の主がS本人だということに気づきました。

キ◯ガイの方か何かに侵入されたのかと勘違いした俺・・・。
勘違いで良かったと安心したと同時に、Sが何故あんな訳のわからんことを言っているのか・・・。
あの時は安堵感と恐怖感が入り交じった中、いつもなら絶対しない行動に出てしまいました。
玄関をこっそり開け、Sの部屋の側まで行って何事か確かめよう、と・・・。

気づかれない様、そーっとドアを開け、中に入ると部屋に近寄るまでもなく、Sが何を言っているのかがわかりました。

「ブハッ、こいつっっwwwうはっwhうぇっww」

「◯◯たんもえええええええええええええええ!!」(◯◯は聞き取れなかった)

「ハァハァハァハァ・・・ぁうあ・・・ウッ」

「wwwこいつテラキモスwqうぇ」

・・・どう解釈しても、2chを徘徊し、アニメキャラ?でオナりVIPスレかなんかを見て、一人で爆笑している様子でした。

いつかテレビに出てた、ヒキデブオタを思い出して呆然。
普段との様子の違いにガクブル。
いやな汗がどっと噴き出てきました。

「これは気づかれたらマズイ・・・」と、こっそり玄関に引き返す。

幸い、PCに熱中しているのか、まったく気づかれてないようでした。
んでまた、何がなんだかわからず玄関前で呆然。
近所の人が歩いてくるのを見て、なぜか猛然とダッシュ。
先ほど色々買ったコンビニまで必死で逃げました。

・・・近所の人から見れば、一番アヤシイのは俺かも。

ついさっき会った店員さんに軽く会釈し、「9時になったらSの家に行くべきか・・・?どうしよう・・・」などと考えつつ、エロ本を立ち読みしてました。

それから9時ちょうどに携帯がブルって思わず「ヒッ!」と声をあげてしまった。

店員からの冷ややかな視線・・・。

メール内容を見ると「9時なったぞ~はよ来いもちろん酒とエロ本必須な!」と、いつも通りのSでしたが、逆にそれが恐ろしくてたまりませんでした。

結局、「体調が悪いから行けない」と嘘をついてそのまま帰宅。
いつもは深夜まで起きている俺ですが、その日は10時には寝てしまったと思います。

久しぶりの熟睡、あまりに朝の目覚めがすがすがしいもんで、昨日のことは夢だったのかな?と自分を納得させました。
その日は、バイトでSと会う日だったからです。

「お前さあ、ホントに体調悪かったんかよ、オナってただけじゃねえの?w」

「いやいや、本当に体がだるくてさ・・・また今度行くよ」

やっぱりいつものSでした。
会話に軽くエロネタを絡めてくるところも変わってません。

「ところでさぁ・・・おまえ・・・聞いちゃった?」

突然話題を変えられ、しかもそれがあの時のことだと直感でわかりましたが、「え?何が?それより今度いつ遊ぶ?エロ本持って行くからさ、はは・・・」

と、元の話題に戻しました。

ただ、Sがそのことを聞いてきた時の顔、ものすごい無表情だったのが怖かった・・・。

・・・話はこれだけです。
そんなに怖くないかなあ。

一応、Sとの関係は続けてますが、自分からは関わらないようにしてます。
もちろん2chネタなど一回も話してません。

その後一回だけSに誘われ、Sの家に行きました。(正直しぶしぶですが・・・)
今日は予定通りの時間だし、と思いっきり玄関開けたろうとドアノブひねると・・・鍵がしっかりかかってました。

まぁ、してるのが当たり前かもしれないけど。