中2の頃に体験したことです。
俺はベッドで寝てる自分を部屋の天井当たりから見下ろしてて、枕元には着物を着た見ず知らずのおばあさんが立ってた。

しかもそのおばあさんの後ろにあるはずの部屋の壁がなくなってて、そこに無数のお墓がずらーっと並んで霊園みたいになってて、おばあさんは寝ている俺に向ってなぜかお辞儀をしてた。

そこで目が覚めて、時計を見ると深夜1時半くらいだったと思う・・・。
当時はまだ真っ暗にして寝れなくて、オレンジ色の豆電球を点けて寝てた。
そのオレンジ色の部屋がいやーな感じで・・・。
夢のせいで眠気が完全に吹き飛んじゃって、まだ夜明けまで全然時間あるじゃん・・・って憂鬱になってた。

そのとき突然、今まで聞いたこともないようなものすごい「キーーーン」という音の耳鳴りが鳴り出して、耳鳴りだけじゃく、人の声?も聞こえた。
子供か女性かわからないけど、なんかが耳元で囁いてる。
日本語?を高速で囁いているような感じで、なにを言ってるのか全然聞き取れない。
気づくと体が完全に硬直してて、全く身動きができなくなってた。

ただ目だけは動かせたせいか、無意識に当たりを見回してしまっていた。
でもすぐにやめた。
もしなんか見たら・・・って思ってすぐ目を瞑った。
耳鳴りも囁く声もやまないし、体も動かない。
時が過ぎるのを目を瞑ってひたすら待った。
20秒くらいたった頃だと思う。

耳鳴りと囁き声はじょじょに小さくなって、同じように体の硬直も和らいでいって、音がやむと体の自由も戻った。
でも心臓はもうバクバクだし、夏だったせいもあったと思うけど、布団は汗でびっしょびしょだった。
さっきまであんなに騒がしかったのに、辺りはしーーーんと静まり返って物音一つ聞こえない。

たぶん誰でもあると思うけど、なにかに視られてる気がするっていうあの感じがした。
それで怖くなってすぐに布団を被った。
ムシムシした暑さと自分の吐く息が布団の中にこもっちゃって、とにかく暑苦しい。

文章だけじゃ伝わりづらいと思うけど冗談抜きで苦しいよ。
今は冬だからわかんないと思うけど、夏になったら試しにやってみるといい。
状況も状況だったから、例えるなら、いわく付きのサウナに夜中一人で入ってる、まさにそんな感じだった。

あんまりにも暑苦しいから布団から出たくなったけど怖くてできなくて、でもこのままじゃ窒息しかねんと思って、せめて口だけでもって布団から少し顔を出した。

ベッドは片側が壁に隣接していて、もちろん顔はそっちに出した。
このへんはぬかりない。
夏だから布団の外だって十分暑いはずなんだけど、すっげー爽快な空気。
う、うめーwwwとか思ってた。

そしたら、もうそこにあった。

目の前の壁から顔だけにゅっと出てて、丸坊主の青白い女の人で目を瞑ってて、それが壁をスーッと滑るように移動していって、天井のほうに行って視界から外れていった。
わけわかんなくて、とりあえず布団被った。
頭の中真っ白になった。

どうするか?どうするか?どうするか?どうするか?どうするか?どうするか?

頭の中ほんとこんな感じ。

必死に考えた。
心臓はバクバク、汗はびっしょり、目はギンギンに冴えてとても眠れる状態じゃない。
夜明けまではどう見積もっても3時間くらいはある。
でもこれ以上ここにいたらもたない。

一生バカにされてもいいから、布団からいっきに飛び出して、1階の部屋で寝てる母親と妹のところまで猛ダッシュしようかと本気で思った。
けど2階から1階に移動するまでに・・・せめて電気だけでも点けようと思ったけど・・・。

苦しい。
暑苦しいというよりも精神的に。
心臓をぎゅっと握られてるような。
天井のほうからあの人が見てると思うと、布団のすれる音もたてられなくなってた。
母親と妹が起きてきて、この部屋に来てくれたら・・・そんなことを本気で思ってた。

失神した?みたいで、気がついたら明け方の5時くらいなってた。

これ書いてたら心臓苦しくなってきたわ・・・。
もう話しても大丈夫だと思ったんだけど、思い出すとやっぱきますね。
とりあえず今日はテレビと電気点けて寝ます。