19歳まで神様として育ってきた。
3年後にはたぶん死ぬ。
うちの一族は呪われているから、その厄を全て担って私は死ぬ。
たぶん割とよくある話なんじゃないかな?

だからって自分が神だからって霊を払ったりはできないし(器にはなれるらしいが)、高校には行けなかったし、携帯やパソコンも本当は禁止されてる。
たぶんそれでも許されてるのは私が神で、両親含め親族が私の信者だからなんだと思う。
つまり注意は出来ても強制はできないんだろうと思う。

かなり大事にされて来たけど、それは全ての厄を担うため。
だから結局器になる為で神様になっても幸福なんかじゃないなぁって思う。

だから、仕方ないので私の家の呪いの話をしたいと思う。
心臓がキリキリ痛むから余り詳しくは話したらいけないみたいだけど・・・。

うちの一族は神様と子供を作り繁栄したみたいな、変な話が残ってる家で、苗字もかなり特殊。
小さい頃は近所の爺さんや婆さんに神の家の◯◯ちゃんみたいな呼ばれ方をしてたくらいだし、何かあるのだと思う。

呪いに付いてだけど、うちの実家には神との約束みたいのがあって、例えばぞろ目の日は実家の中では声を出してはいけない、だとか。

「◯月◯日は××を食べたらいけない」みたいな・・・。

小さい約束から絶対に破ったら行けない大きな約束までたくさんある。

大昔Aと言う男が居た。
Aは変わり者でその神様との約束を破っていった。
単純な興味からだと思うけど。

約束を破るたびにAは事故を起こしたり、最終的に腕や足を無くした。
それでもAは約束を破るのを止めなかった。
そしてAは最後、妹を殺そうとした口にくわえた刃物でまだ幼い妹を殺そうとした。
けれどそれは未遂におわった。

Aは背後から母に首を切られ絶命した。
だから未遂に終わってしまった。

親族を殺すことは神様との約束で一番やってはいけないことだった。
それをすると一族が居なくなるまで身内どうしで殺し合わなくては行けなかった、らしい。

けれど神様は優しかった娘を思い娘を兄から守ろうとした母にほんの少しの優しさを掛けてやった。

「約束を破ったのだからお前達を呪う。が100年単位にしよう、生まれた瞬間私との約束を破ったものに100年分の厄を受けて貰おう。そしてその子供は神として育てろ。その子供は私の子として育てよう。そうまた約束した、だから11月11日に生まれた俺は厄を受け止めるために生きてる」

ちなみに先代の神様が死んで俺が生まれる前の厄と生まれた後の厄で死ぬ時期が決まる。
けど俺の兄はAみたいな男だから俺はすごく短命。

今まで生きてこれたのは親族の死がなかったからだと思う。
そして小さい約束でも破ると本人にも厄が一応降りかかる。
そのたびに親族は俺に泣いてすがる。
私にはなんの力もないのに・・・。

それと神様が子供を育てるなんて言うのはたぶん祖母が俺に希望を与えようとしてるだけ。
もしかしたら、神様との約束も嘘なのかもしれない。
だって何時も夢に出てくるのは俺を殺そうとするAなんだ。