久しぶりに元カノの夢を見た。
忘れないうちにモトカノのことを書こうかな。
付き合ってる頃、ちょっと奇妙な体験をしたので、それがあって今も夢に見るのかもしれない。

彼女は「見える人」だった。
そのことを知ったのが、付き合って半年くらいしてからかな。
ある週末、渋谷で映画見て、食事してのデートを楽しんだ。
もう終電の時間が迫っていたので、今夜は俺のアパートに泊まることになりそうだと思いつつ、今夜はラブホで隣人に気兼ねなく、思う存分エッチしたいとムラムラしてきた。

彼女は俺のタイプではなかったし、痩せてガリガリ、細い目と受け口は、誰が見ても「かわいい」とか魅力的に見えなかったと思う。
でも、気が合うというか、相性が良かった。
もしかしてソウルメイト?などと酔った頭で思いつき、友達から一線を越えたんだが、エッチの相性は想像してたよりもずっと良かった。

それより以前に別れた彼女がマグロなタイプで、見た目はいいけど、エッチしてもつまらない、ノリが悪いで、それの比べると「見える彼女」はレベルが違った。
反応が良くて、とにかくエロイ。

そんな彼女とのエッチに夢中になった。
で、その夜のことだが、とにかく週末の渋谷ホテル街で空き部屋を見つけるのはほぼ不可能だ。

一時間ほどかけて携帯で電話しまくり。
「今なら一部屋空きそうだけど、うちは予約制じゃないし、早いもの取りですよ」という物件に出くわした。

俺は彼女をせかして、彼女も「大きなお風呂がある」ことでノリノリだった。
半分スイッチが入った状態でラブホにたどり着き、看板の満室サインが消えていることを確認。
いざ突入となった時、彼女が「ここはダメ」と足を止めた。

俺:「はあ?もうこっちはいつでも発射OKなのに、何言い出してんの?」

みたいになったけど、さすがに堪えて、「ちょっと古くてパッとしない感じだけど、部屋は広いらしいよ」などと機嫌をとった。

「いつも声を抑えるのに苦しそうだけど、今日は好きなだけ声上げていいんだよ」と言いかけたが、彼女は踵を返して早足で歩き出していた。

その後ろを歩きながら、やっぱ全部満室かよ、終電もないし、タクシー代もったいねえな、などと気分がいらついた。

「まあ俺がもっと稼いだら、シティホテルのスイーツとか取れるんだけどさ。そんなに貧乏臭かった?」などと恨み言を口にすると、「ちょっとお茶しようよ。話したいことがあるから」などと彼女が切り出した。

カフェに入って一息つくと、彼女はホテル街で何を見たか話し始めた。

彼女:「道路に出してあった看板、あの上に女の子が立ってたの。それで私たちのことじっと見てたんだけど、その前を通り過ぎようとしたら、ふっと看板から浮き上がって、あなたの横に並んだの」

何も見えない俺はさっぱり理解できなかったが、彼女は「多分ホテルまでついてくる。私そのコが見えるから、エッチどころじゃないんだよね。もし目があったら、しばらく付きまとわれるから」と。

今でこそシックスセンスとか映画で知ってるけど、彼女と出会うまで、心霊現象とかほとんど興味がなかった。

彼女:「私って人一倍感受性が強いの」

俺はすぐに敏感すぎる貧乳を想像したが、後から考えると、彼女はデザイナーとか、センス(感受性)を問われる仕事に就いていた。

彼女:「アレルギー体質と同じで、霊とかに弱いのよね」

彼女は霊が見えることが苦痛でしかないらしく、いいことは一つもないと言ったが、エッチで人一倍快感を得られる代償かなと思ったりした。

それからも付き合って、あいかわらず二人で深くて激しいエッチを続けていたんだけど、ある日、昼間っからホテルでエッチしてると、彼女が逝き過ぎて失神した。

マジで呼吸が止まって俺はパニくり、必死で人工呼吸とかしたんだよね。
それでも反応なくて、あせってフロントに電話したら、これ今でも聞き違いだったような気がするんだけど、
受話器の向こうからおばさんみたいな声が返ってきた。

「凄く良かったよ。目が覚めたら、もう一回やろうね」

まったく霊感のない俺が、生まれて初めて鳥肌たった。
思わず電話を切って彼女の方は振り返ると、彼女が無表情で俺を見てたんだ。

俺:「大丈夫か」

枕元に這っていき様子を確かめると、彼女が微かにうめいてた。
そして、プールに潜っていて、突然水面に顔を出すような感じで息を吹き返した。

俺が「何があった」と聞くと「金縛りに遭ってた」とのことだった。

このことがあって、俺らは別れた。
自然消滅的にだけど、俺はもう彼女とエッチできないと思ったし、彼女もそんな感じだった。

別れて何年も経つけど、今でも元カノとエッチする夢を見るんだよね。
そんで朝から切ない気持ちになるけど、別れるしかなかったと思う。