※このお話には【後日談も聞きたい?(前編)】があります。

あの日を境に部屋の物の位置が変わっている。
私は、使った物は元の場所に戻すようにしているのに、朝起きると放り出されている。
微妙に違うとかじゃなくて、もう明らかに違う。
気のせいじゃないのは分かってたけど、実際あんまり気にしてなかった。

そんな事が1週間くらい続いたある夜。
コンビニでお菓子とか買ってきて、それをテーブルに置いたまま布団に入った。
ウトウトしてたら、物凄い勢いでビニール袋を漁る音がする。
ゴキブリかと思ったけど、1匹2匹のゴキにあんな音は出せない。
中身を確認してる感じ。

頭上の引き戸を開けてみる勇気はないから、音が止むのを待っていた。
それから引き戸を開けて、異常がないか見たら、買ってきたお菓子が袋から出されている。

ゴキにこんな真似はできないし。
やっぱり誰かいるんだな・・・。

なんか急に腹が立って、お菓子は冷蔵庫に入れて、袋はしまってその日は寝た。

別の日。
夜の11時頃、テレビも何も付けない無音の中、台所の床を拭いていた。
私の住むアパートは安普請な為、2階への階段を上がると手すり等が揺れて、カシャンカシャンという音がする。
だから誰か上がってきたら分かるし、台所にいたらイヤでも聞こえる。
なのに、玄関前でいきなり女の足音が聞こえた。

コツ、コツ、コツ。

ん?誰か帰ってきたのか?

隣の奥さんが帰ってきたと思ったけど、隣は角部屋でいつもはもう1つの階段を使ってるから、私の部屋の前を通る事はまずない。

私は耳を澄ませていた。

隣のうちかな?

が、真っ直ぐ私の部屋の前で足音は止んだ。

は?

思わず鍵がかかっているのを確認した次の瞬間、「ガチャガチャガチャ」と凄い力でドアを開けようとしている。

なに!?

ドアを押さえようとか、覗き穴から見てやれとかは一切思いつかなかった。
ただ、ボー然と見てるだけ。

力づくで開けようとしていたが、諦めたのか音は止んだ。
私は、酔っ払った隣の奥さんが部屋を間違えたんだろ・・・と思ってまた足音を聞いていた。
さっきも書いたように、うちは安普請のアパートだから隣の人がドアを開ける音なんかも聞こえてくる。

じっと耳を澄ませて、隣の家のドアが開く音を待っていた。
でも、何も聞こえてこない。
外へ出てみる気は、さらさら無かった。

考えてみると、階段を上がってきたカシャンカシャンって音はせず、いきなり玄関前でコツコツという足音。
それに、階段を降りていく音もしなかった。
たっぷり5分は経ってから、ドアを開けてみた。

何もないし、変わったところもない。
下まで降りてみたけど、誰もいなかった。

次の日にでも、隣の奥さんに聞きたかったが交流もないし。
今だに謎のまま。

家で起きた不思議な事はこれくらい。
が、今度は職場で不思議な事が起き始めたけど、ちゃんと正体がわかってからまた書こうと思う。