中学の時の話。

すげー田舎に住んでて、ホントに山村て感じで熊も出るところだった。
そういう田舎って街灯の間隔がすげー長いのな。

うちは一番近い家まで200メートルくらいあって、街灯が近くにないから家の電気消すと民家があるって気付かないようなところだった。
家のつくりとしては生活してる二階建ての母屋と、両端に細い砂利道を挟んだ倉庫が2つあったんだよ。
祖母の代で建てた家らしくてすごく古いのな。

改築はしたけど、補修した程度で中身はあんまり変わってない。
二階建てなんだけど、二階の大部分は曾祖母の代からの思い出の品みたいのが一杯で、無理矢理狭い一部屋作ってそこを兄貴が使ってた。
俺の部屋は母屋の端っこで窓の外は砂利道、んで倉庫。

中学に入った頃からラジオばっか聞いてて、その日も布団に入りながら小さいライト点けて漫画読みながらラジオ聴いてた。
0時を過ぎた頃なんだけど、「ジャリッ、ジャリッ」て音が聞こえてきて、ラジオに雑音が入ったか?と思ったんだけど、チューニング合わせてる途中でも聞こえてきて、それでやっと窓のそとの砂利道を誰かが歩いてる音だって分かったんだ。

上にも書いたんだけど、うちは隣の家まで200メートルあるようなとこにあって、裏は路地を挟んですぐ山があるし、誰かが通るような場所じゃないんだよ。

夏でも夜は涼しくてエアコン点けずに窓開けてたから「入られる!」と思って両親の部屋に行こうと思ったんだけど、恐すぎて動けない。
焦って「行かなきゃ行かなきゃ行かなきゃ」って思ってて、足音が窓の前まで来たところでやっと体を動かせるようになって走って両親の部屋に行ったよ。

両親に話したら「夏はしょうがない」って言ってた。
父親も何度か見たらしい。
その後も女の悲鳴を聞いたり、自分の部屋の上からスタスタスタって足音が聞こえたりしてた。

中学卒業して引っ越したけど、今はその家に親父の弟一家が住んでる。
そういう話は聞かないけど、今も夜にその家に行くと変な違和感を感じる。

もう一個。

学校から家まで3キロくらいあって、行き帰りは漫画か小説読みながら通学してたんだけど、その日も小説読みながら帰ってた。

部活でちょっと遅くなって薄暗い中、その日も小説読みながら一人で帰ってた。
で、民家が周辺になくて、川のそば通ってる時に後ろの方でガードレールに何かがぶつかる音がした。

振り返ったけど誰もいなくて、狸かな?と思ってた。
狸だったら見たいなぁ・・・って思って音が鳴ったあたりを探したんだけど、何もいなかった。
誰か隠れて脅かそうとしてんのか?と思ったけど、誰かが隠れるような場所は無いんだよ。

場所は山道川田んぼって位置で見晴らしもいい。
変なの、とは思ったけどあんまり気にせずにまた歩きだした。
でも、またなにかがガードレールにぶつかる音がした。
それもさっきよりでかい。
誰かが木の棒か何かでぶっ叩いてるみたいな音で、しかも何度も聞こえる。

段々恐くなって早歩きになったんだけど、音も段々近付いてくる。
10メートルくらいまで近付いてきて全身総毛立っちゃってそこから走って家まで帰った。

それから別の場所のガードレールでも何かが当たる音がするようになって、引っ越すまで続いた。
今はもうそんな体験はないけど、あれは何だったのか・・・。

今でも分からない。
これって何なんだろう?