もう11年も前の話。
東京の大学に通うために一人暮らしをしていたときに体験したこと。

3F建てのアパートの東の角部屋に入居することになった。
築年数も浅いしなにより安いのと角部屋っていうのに惹かれた。
バイトも近くの飲食店が決まったし、はじめての一人暮らしというのもあって大学→バイトと忙しい毎日を送っていたけど結構充実してた。

そして大学にも慣れてきたある日のこと。
バイトが終わって家に着いて時刻は8時30分頃。
シャワー浴びて課題終わらせて、テレビをなんとなく観て0時30分くらいになったからもう寝ようと思って寝た。

すると2時くらいに「ガチャリ」とドアの鍵を開けて隣の住人が帰ってくる音で目が覚めた。
ずいぶん遅くに帰ってくるんだなと思いつつそのまま目を閉じていると、隣の部屋からぶつぶつ声が聞こえる。

電話だ。
声はどうやら女の人のようでときどき大きな声で笑ったり、またぶつぶつ静かになったかと思うとまた大声で喋りだしたりしてウルサイw

高校まで両親と姉と暮らしていたからわかるが女ってやつは電話でしゃべるとやけにうるさいもんでwあんなに大きな声で喋らなくても通じるだろうと思うんだが。
たぶんみなさんも覚えがあるとおもいますがw

で、結局寝不足で朝・・・。
それがその日だけだったら良かったんだけど、それから毎晩つづくようになった・・・。

大学→バイト→課題→寝る→二時頃ガチャリ→アハッハオッホッホ→寝不足→大学。

こんな日々が続いて段々疲れが溜まってイライラしてきた。
慣れない都会暮らしだからこんな時どうすればいいのかわからないし、田舎者なので妙に保守的っていうかw
当時は・・東京に出てきたばっかの人ならわかると思うけど田舎特有の事なかれ主義ってやつが自分にはあったのでうるさいけど我慢してたw

だけどそれから何日かして寝不足や疲れがピークに達していた日があった。
一人暮らし始めたばかりだし慣れない生活で精神的にもホームシックぎみだったのかもしれないけど、イライラして全然眠れなかった。
何度も寝返りをうっていると隣で「ガチャリ」と鍵を開ける音がした。

またあの女だ!
しばらくするとまたいつものようにしゃべり声が聞こえてきた。
布団をかぶって声が聞こえないようにしてもダメ。
聞こえないようにすると逆に意識して声が聞こえるようになる。

もう自分の中で怒りが抑えきれなくて布団のなかでコブシでどんどん叩いてた。
そしてまた女の笑う声が聞こえて・・そこでブチ切れた。

「てめえこんな時間に電話なんかしてんじゃねえっ!何時だと思ってんだ!ねれねえじゃねえか!常識わかんねぇのかクソ女!まじでいいかげんにしやがれっ!」って罵詈雑言を浴びせてw(多分もっと意味不明のこともいってたかもしれんw)

近くにあった目覚まし時計を隣の壁にブン投げた!

そしたらシ~ンと静まり返ってしまって何の声も聞こえなくなり、怒ったせいか疲れのせいかそのままぐっすり眠ってしまった。

それ以来夜電話する女の声は聞こえなくなったのだが・・・。

ちょっと強く言い過ぎたかもしれないけど・・・これでゆっくり眠れるな。
隣の女の人にはそのうち会ったら「あの時はいいすぎちゃってすみません」って言っとけばいいよなwとか思ってた。

その日も疲れてたからすぐに寝た。

夜2時30分頃、「ガチャリ」

し~ん・・・。

電話の声はしない。
よかった寝れると思ったが寝れない・・・。
なぜか神経がピリピリして眠りにつけない。

自分でも何で眠れないかもわからない。
ただ・・・なんかすごく不安で不安でその時は眠れなかった。
なぜか自分の部屋の中にいるのにドキドキする。
今思うと高校の夏休みに東北を原付で一人温泉めぐり旅に行ったときのシーズンオフの誰もいないキャンプ場でテントを張って寝た時のような心細さだった。

眠れない日々はその後もつづいたはっきり言って限界だった。
女の電話がしなくなってから一週間が過ぎた頃、その日も浅い眠りで夜の2時30分になった。

「ガチャリ・・」

女が帰ってきた。
部屋の中を歩くのしのしって音まで聞こえてくる。
神経が過敏になっている証拠だw

いかんいかん寝よ寝よ!

眠れない時間ばかりが過ぎるイライラして何度も寝返りをうった。
何度目か寝返りをうったとき、自分の目を疑うようなものを見てしまい声もでなかった。

南側にベランダがあって大きな二枚ガラスの引き戸になっている。
それに青いカーテンを閉めていたんだけど、その青いカーテンの向かって右側の隙間から縦に二つ目が覗いてんだよ!
ベランダとベランダの間は五十センチくらいあいてるんだぜw

なのに向こうのベランダから体を乗り出してグイッって感じで覗いてんだよ!
隣の女だよ間違いない!

もう怖いっていうより気持ち悪くって総毛立つって意味がほんとよくわかったよw
頭から耳にかけげグワワ~~!って。

じ~~~っと覗かれてるのは気づいたけどそのまま知らんぷりしてたんだよ。

ほんと気持ち悪かった。
気持ち悪くて怖くて吐き気がして意味も無く体がぶるぶる震えるし、たまにチラ見すると無言でじ~~っと見る視線まじでトラウマ。

布団にくるまって震えて4時くらいだったと思うけど、あの嫌な質感と視線が消えた気がして、そ~~っと布団の隙間から覗いたらやっといなくなってた。

その夜からまた電話の声が聞こえるようになったよ。
また夜の2時30分にね。

親に無理言って一週間でそのアパート引っ越したよ。
まだ一ヶ月しか住んでなかったけどもう無理。

今思うと絶対あの女、あの怒鳴った次の日からあの隙間から覗いてたと思う。
ずっと視線を感じてたから本能的に眠れなかったんだと。
もしくは変な呪いでもかけてたのかもしれないけど、ほんと気味悪い思い出。

その女の名前かどうかわからんが、ポストには「おお◯や」って名前が書いてあったw