ずいぶん前の特集番組(カメラがとらえた決定的瞬間といった内容)での話です。
娘を殺害された父親がインタビューに答えている映像でした。

VTRは女性レポーターの質問で終わっていました。
「何が決定的なんだろう?」と腑に落ちずにいると、キャスターの説明。

キャスター:「実はこの事件は、保険金目当ての父親による犯行でした。このVTRには驚くべく事実が隠されていました。それでは父親の言葉に注意して、もう一度VTRをご覧下さい」

再度映像が流されました。

女性R:「犯人がテレビを観てるかも知れません。お父さん、犯人に対して何かおっしゃりたいことはありませんか?」

父親:「・・・(略)、早く犯人を見つけて、一日も早く・・・警察に逮捕しに来て欲しいです・・・」

父親の口から『警察に逮捕しに来て欲しい』という言葉が漏れていたんですね。

この父親、被害者の遺族という痛々しい様子でしたが、地元では事件発生直後から「父親が犯人に違いない」とまことしやかに噂されていたそうです。

人間の深層心理に潜む影を見た思いがして、背筋がひんやりした記憶があります。