足立区女性教師殺人事件(※実際に起こった事件)
1978年8月、東京都足立区の小学校で教師をしていた女性(29歳)が失踪。
家族から捜索願が出され、北朝鮮による拉致などが疑われたが行方は杳として知れず事件は迷宮入り。

しかし26年後の2004年、その学校の元用務員の男が警察に出頭。
元用務員の男は「女性教師は自分が殺して自宅の床下に埋めた」と自供した。

男の言葉通り、自宅の床下からコンクリ詰めにされた女性教師の遺体が発見される。
が、当時の殺人事件の公訴時効は15年。(※現在は20年以上)
女性教師は失踪したその日に殺害されており、犯人の男を殺人罪で起訴することは不可能だった。

男が出頭した理由は罪悪感に駆られたからではなく、遺体を埋めていた自宅が区画整理の対象となり取り壊しが決まったからとのことだが、当然時効が成立したことは知っていた模様。
発覚後マスコミが男の元へ押しかけるも、逆ギレして追い返し。

遺族は仕方なく犯人の男相手に民事訴訟を起こしたが、殺人については民事の除斥期間(20年)も過ぎており、2004年まで続いた遺体隠匿の責任しか問えない可能性もあるなど、裁判は高裁まで縺れ込んだ。

結局高裁では、「犯人の遺体隠匿のせいで殺人が発覚しなかったのに、除斥期間を認めるのは公平でない」という遺族の言い分が通り、犯人の男に4000万程度の支払いを命じる判決が下された。(地裁ではこの言い分が通らず330万の支払い命令)
ただし刑事事件には問えないので、もちろん男は自由の身のままで終わり。

ちなみに、犯人曰く殺害の動機は、「学校の廊下で肩がぶつかったことから口論となり、騒がれたので逆上した」とのことだが、女性教師の遺族は「被害者は喧嘩などしない穏やかな性格だった」と反論している。

事実は不明だが、いかにも輩といった感じの犯人に、味方もいない女1人が噛みついくようなことをするか、そもそも学校の広い廊下(消防法で幅が決まってる)で、たった二人しかいない人間が肩をぶつけるようなことがあるのか?