中学時代に体験した微妙な話。
中学3年の秋だったかな、よく学校とか塾とかサボってたんだよ。

その日も、夕方から塾だったんだけど、塾には腹痛で休むと連絡して、塾の鞄にDSと小説を入れて、家からちょっと離れたH公園に行ったんだ。
家の近くのN公園は、職場から帰ってくる母に見つかるリスクがあったからね。

そんで、H公園のなかで、唯一街灯に照らされたベンチに座って、小説を読んでた。
不思議と読書に集中できて、気づいたら塾が終わる22時を回っていたから、そろそろ帰ろうか・・・と、そばに置いてた鞄を手に取った。

そこで気づいたんだが、鞄がもうびっちょびちょに濡れてるの・・・。
慌てて入れっぱなしのDSの起動を確認して、電源が入ったことに安堵したんだけど、雨も降ってなければ湿度も高くなかったし、俺自身濡らす要因になるようなものは何ひとつ持ってなかったから、とにかく不思議だったんだよね。

で、とにかく帰ろうと思って公園から出て、軽く振り返ったんだよ。
振り返ったって言っても、完全に振り向けなかった。
というのも、さっきまで座ってたベンチに、誰かが座ってたからなんだ。

ちょっと髪が長かった気がするけど、男でもおかしくないくらいの長さで、ちゃんと見たわけじゃないから判別はつかないけど。
それがずぶ濡れだったって事だけは何故かわかったんだよね。

もしかしたらずっと隣にいたのかも・・・。
そもそも見間違いかもしれない。

そしてその公園は震災で町ごと流されたんだよね・・・。
何かを暗示していたのかな・・・。