幽霊というより妖怪にあったような話。

うちの祖父母の家はド田舎で山や川ばっかりのとこにあった。
私は霊感の類があるのかないのか良く分からないので当時はあまり気にしていなかったが、母によると昔からよく色んなモノが出る家だったらしい。

小学生のころそこに泊まりに行った。
昼間は普通に遊んでいたがご飯食べて風呂に入ると、すぐ眠くなってちびっ子な私はそのまま寝てしまった。
田舎故に静かでとても寝やすい。
しかし夜中にふと目が覚めた。
普通にトイレだった。

布団から出るのは億劫だったが我慢もできず、眠い体を鞭打って廊下に出た。
相変わらず外は真っ暗で廊下の先にある居間にだけ。
豆電球のオレンジの光が灯っていた。

しかしそこで私は違和感に気付いた。

居間の扉の前に黒い小山が出来ている。
スリッパかと思ったがそれにしては多い。
だがトイレに行くにはそこを通らなければいけないというのもあり、怖さも程々に私は廊下を進んだ。

短い廊下だ。
直ぐにその近くまで来てしまった。
それはまっくろくろすけのような丸くてふわふわした毛玉の塊だった。
近くで見ると意外とカラフルだ。
掌サイズのそれがくっつきあって山になっている。
正直可愛かった。

なんぞこれ!!?と困惑する私。
すると足にそいつらが群がってきた。

ふわふわな感触が裸足の足から伝わってくる。
動物やモフモフが好きな私は煩悩に負けそれと戯れた。

可愛い。

しかし、気がつくとそれはどこにも居なくなっていた。
柔らかい感触がなお残る足には何もおらず、オレンジの電球に照らされた私が一人だけ残っていた。

そのまま居間の時計を見た。
午前三時になったばかりだ。

結局あれはなんだったんだろうか?
私はそのまま寝たが未だにあのふわふわが忘れられない。
その後、家族にそれを話すと父親は夢というが、母と祖父母はまたなんか出たんかと言うようなことを言っていた。

つまらない話だけど、すごく記憶に残ってたので・・・。
また会えないかなぁ。