シャーマンや巫女、実力のある霊媒師など、神や霊と交信する人たちは必ず「長髪」である。
髪の毛は多くの情報をキャッチしたり、不思議なエネルギーを蓄えることができる。

自然と共にくらす自然崇拝の民インディアンは皆長髪で、近代文明の中で育った人たちと比べて第六感が鋭く、追跡者として神秘的な能力を持っていた。
ベトナム戦争のときには、インディアンの中でも特に追跡者としての能力が高いインディアンが兵に加えられた。

しかし、インディアンを登用した作戦は散々なもので失敗に終わる。
高い能力を持っていたはずのインディアンたちの力がまったく発揮されなかったからだ。
作戦が失敗した理由をインディアンに尋ねると「軍隊式の髪型(短髪)にしたら、何も感じ取れなくなった」と、インディアン達は答えた。

能力に髪の長さが関係するとは思えなかった軍上層部だったが、神秘的な力をもつ彼らの意見を完全否定することができず、長髪のときと短髪のときで能力テストを行った。
長髪ではかなり高スコアを記録するが、短髪ではその能力が低下し、他の軍人たちと変わらないスコアとなり、軍人としての能力が足りず落第する者もいた。

この結果、インディアンは軍隊式の髪型を免除されることとなった。

インディアンはその長髪で目に見えない情報をキャッチし、直感を働かせることで神秘的な力をもち、自然の中で暮らしていたのである。

髪の毛を短くしたことで能力を失うという話が「聖書」の中にもある。

超人的な能力を持っていた英雄サムソンは、髪を切ったことで「神の声」が聞こえなくなり弱体化するが、髪を伸ばすことで再び超人的な力を取り戻している。

チカラを手に入れるために長髪にする者もいれば、逆に守るために短髪にする者もいる。
それは僧侶など霊を供養する者たちだ。

悪霊や悪魔を祓うときは「悪しきものの言葉を聞いてはいけない」ということは、国や宗教を問わず一致している。
霊と対峙する人たちは髪を短くすることで、目に見えない情報をキャッチしないようにしている。

世界中にある伝承や言い伝えなどで登場する人物の特殊な能力。身体的能力、霊的能力など、能力の内容は違うものの、その容姿は長髪で、長髪から得られる「第六感」が能力の源となっていることが多い。

女性の勘が鋭いのは髪の力だとも言われ、長髪の女性ほど「女のカン」がよく働き的中率が高い。