霊感の強い俺の母の話。

俺の母は霊感が強く、10~30歳の間は特にすごかったらしい。
そんな母が小学生だったある日、学校から帰ってくると父はその時間は勿論仕事、だけど主婦だった祖母(俺からしたら)がいなかった。

まあなにか用があって外出したのだろう?と、別に気に止めなかった。
家にいるのは母とその弟だけ。
すると戸を叩く音が聞こえたので、お客さんが来たんだろうと思い戸を開けると、髭を丁寧に整えた、優しそうなお洒落なおじさんが目の前に立っていた。

おじさん:「~(祖母の名前)さんいるかね?」

母:「今お母さんは出かけています、何か用があるなら伝えておきますよ?」

おじさん:「いや、ずいぶんお世話になったけど、今日で自分は遠いところにいくからねえ、仕方が無いなあ・・・お礼を言いたかったんだけど、いないかあ、じゃあ伝えておいてくださいね、ありがとうございました」

そう言って帰っていったらしい。
そのあとすぐに祖母が帰ってきたので、おじさんの特徴と、世話になったと言っていたことを伝えると、祖母は一瞬驚いたような顔をした。

祖母:「あら・・・今その人のお葬式行ってたのよ?・・・馬鹿だねぇ、すれ違いになっちゃったじゃない、あの人そういうとこあるのよね」

そう笑いながら目に涙を浮かばせていた。

ほんのり怖くて悲しいお話。