日常に潜む怖い系

同じ経験した人いるかもしれないけど、6年前港区で一人暮らししてた。
築浅の綺麗なオートロックマンションだったけど、ちょっと訳ありの人が住むマンションで、キャバ嬢風俗嬢ホスト・飲食業・売れないグラドル・絶妙な服装で絶対顔を見せない人とかが集まってるところ。
そういうマンションだから夜こそ人がいなかった。

俺も飲食業だったから普段は夜に家にいることは全然ないんだけど、その日は具合が悪いから店休んで家にいた。

深夜3時ちょい前に部屋の電気消してベッドでゴロゴロしてたんだけど、急にインターホンが鳴った。
そのマンションはオートロック越しの来訪と玄関直での来訪で音が違うんだけど、その時は玄関直の呼び出し音が鳴って飛び上がるくらい驚いた。

驚きすぎて起き上がったまま硬直してたら2回3回とインターホンが押される。
同じ階の住人がなんかあったんかなって思って仕方なくインターホンを取ったんだよ。

おっさん:「夜分遅くに申し訳ありません」

ちょっと酒焼けしたようなおっさんの声だった。

俺:「はい」
おっさん:「お住いの方みなさんにお聞きして回っているんですが、殺していただけませんか?」

俺:「ころして?」
おっさん:「私をですね、殺害してもらいたいんですよ。殺人、ご存知ですよね」

俺:「何言ってんの?」
おっさん:「無理なようでしたら、あなたを殺させて頂きけませんか」

俺:「頭おかしいんじゃねーの!」

インターホン叩き切って、またベッドに戻った。
最初は変なおっさんだったな気持ち悪ぃと思うだけだったんだけど、だんだん怖くなった。
オートロック通って中入っちゃってるわけだし、みんなに聞いて回ってるってことはまだこのマンション内にいる・・・。

警察に連絡するべきだったんだけど、当時は税金とか払ってなかったし、ちょっと問題起こした時の賠償金みたいなのもバックれてた時で連絡出来なくてずっとそわそわしてた。

で、5時前くらいにまたインターホンが鳴った。
今度はオートロックの方おっさんがまた来たのかと思ってビビったけど、今度はオートロックの外だしどんな面してんのか見てやろうと思ってインターホン取ったら、画面の向こうに制服着た警察官が二人いた。

やっぱりおっさんは全戸聞いて回ったらしく、他の住人の通報で来たらしい。
詳しく話しが聞きたいから出てきて欲しいと言われたけど、外に出ておっさんがいたら嫌だし、エレベーター一人で乗りたくないしで結局警察に入ってきてもらうことにした。

廊下で警察におっさんとのやり取りを話してると、少し離れた部屋のドアが開いた。
彼氏の部屋に泊まりに来てたっていう女の子で、やっぱりインターホン取っちゃっておっさんと話してしまい怖かったらしい。
女の子が話すやり取りもほとんど俺と一緒だった。

一通り話聞いた警察は、周囲のパトロールを増やす事と防犯カメラのデータを調べてみますって約束して帰った。
その後すぐ近くに住んでた同業と飲んだ時に、おっさんは同業のマンションにも現れたって言うから訳ありマンション今も回ってんのかもしれない。

ここまででも十分気持ち悪かったんだけど、その4日後くらいに警察が今度は昼頃に来て、「◯階のXXX室に住んでる住人と面識はあるか」とか「△階のXXX室の住人はどうだ」とか4部屋聞かれた。

どれも俺が住んでた部屋と違かったし「知らない」って答えたんだけど、連続強姦魔の容疑者とかそれこそ殺人容疑の奴とかが防犯カメラの映像から引っかかったらしい。
そいつらはおっさん事件の次の日辺りには夜逃げみたいに消えちゃった後だったらしいんだけど、容疑者とはいえ同じマンションに本当にヤバイ奴がうじゃうじゃいたってことが一番怖かった。