心霊・幽霊系

大学時代、数年間だけアパートで一人暮らししたことがあったんだけど、その時の俺は金縛りの全盛期というか二日か三日に一度は必ず金縛りにかかってた。
それも朝昼晩、大学の講義中だろうが電車の中だろうが車の中だろうが、時間所かまわずかかってた。

ある日、電車に乗ってウトウトしてると、金縛りの前兆がやってきて耳鳴りがしたかと思うと、ノイズが頭に響いて一気に体が硬直するいつもの金縛りにあった。
金縛りの時って結構周りの音は聞こえてて、若干難しいが目も少しだけ開けて周りを見ることができるんだよ。

まあいつものことだし、人がいっぱいいる電車内なんで怖いものを視ることも無いし、解けるまでやり過ごすか~とか思ってた。
すると、耳にざわざわ付いて離れないノイズと一緒に、たぶん同じ車両の中にいるのであろう子どもの声が耳に入ってきた。

子どもの声は、誰かに話しかけているようだったり、何かの歌を口ずさんでいるようだったり、笑っているようだったり、なんていうか普通に無邪気な感じ。
時間が経つにつれ、その子どもはどうやら一人じゃなく、複数の子どもが声を出しているらしいことが分かった。

その電車は電車通学の小学生たちもよく使ってる(京都の京阪ね)ので、なんら不思議ではなかった。

でも、その金縛りにあった時間って夜の21時過ぎたくらいの時間なんだよね。
でもまあ最近は塾帰りとか色んな子どももいるだろうし、うーん・・・でもウトウトする前に電車内見渡したときに子どもなんか居たかなあ、とか考えだしたんだ。

で、金縛り中だけど周りの様子が気になってうっすら目を開けてみてびっくりした。

うつむいた状態で目を開けたから足元しか見えなかったけど、ちょっと離れたとこに居ると思ってた子どもらは5~6人くらいで俺を中心に取り囲むようにして立ってんのね。
しかもほんとに近くに、俺のほうをみんな向いてる。

俺は子どもに囲まれてるのを知って、そんなに俺変な寝かたしてんの?恥ずかしいからどっかいってよ、とか思ってたら子どものひとりがズイっと俺の顔を下から覗きこんできた。

その顔がね、市松人形そのものなの。

顔のパーツから髪の毛から、全て作りもんで、でも口が半開きでマジでビビったね。
うわあ~人がいっぱいいる電車内でこんなの見るとはなあ・・・、と思って目をつぶったら周りの子どもの会話というか声がその瞬間、ピタッと止んで「あれ?見えたよ?見えた?」「うん、見えたよ?」とか話し合いだした。

直感的に、これはなんだかヤバいと思った。
焦った俺は必死に金縛りを解こうとして、体に力を入れて、目をカッ!と開いた。

そしたら金縛りが解けて、ちょっとビクッとなって周りの人らに注目されてしまってすげえ恥ずかった。

で、やっぱり予感通り、俺の目の前はおろか、子どもなんか電車には一人も乗ってなかった。

そのあとも、アパートで寝てると外で遊んでる子どもらの声がして、でもよく考えたらバイト終わって帰って来て寝てるから今夜中の1時とかじゃねぇか?ありえねえ!またヤバいやつじゃん!ってなったことが何度かあった。

そのうち何度かは、外の子どもの声が俺が寝てるベッドの側まで飛んできたことがあったけど、
その度気合いを入れて金縛り解いてたなあ。

子どもの声に関する金縛り中の出来事のなかで、結構ビビった一連の体験でした。