友人宅がすごい幽霊屋敷で、なんか戦時中の格好した親子が頻繁に現れるらしい。

現れると言っても、友人は霊感ゼロらしくて幽霊自体は見ていない。
それが見えるのは友人の親父さんとお袋さんの二人。

部屋の中を平気で歩き回ったり、寝ていると乗っかってきて首を絞めて来たり、飼っている猫も何もない空間を見ながら毛を逆立てて鳴きまくったり・・・。
誰も居ない階段から上り下りする音が聞こえ、ラップ音なんて頻繁に聞こえる。

と、ここまではよくある単純な幽霊話。

何がすごいって、友人の両親がその家で幽霊を見始めて30年以上経つのに、何もしないで放っておいているらしい。
友人も親父さんもさすがに怖くて、過去に何度もお坊さんや霊能者を呼ぼうとしたのだが、そのたびにお袋さんが大反対する。

お袋さん曰く、「幽霊なんて信じない。すべて気のせい」と。

信じないとか気のせいと言っても、お袋さんだってしっかり幽霊見えているのに・・・。

ある意味で幽霊より、肝っ玉座り過ぎのお袋さんの方が怖いよ。