小学生の時の話。
俺が友達と下校してて、帰り道にあった用水路の横を通りかかった。
何の話をしてたかは忘れたが、他愛のない話で盛り上がってたと思う。
そんな時、ふと視界の外で用水路の向こう側に1メートル弱くらいの黒い塊があるのに気づいた。

「ん?何だアレ・・・」と思って焦点を合わせようとした次の瞬間、その塊は勢いよく用水路に飛び込んだ。

ジャボン!という音とともに高い水しぶきが上がった。
牛蛙とかそんなもんじゃない。
一緒にいた友達もその黒い塊が視界の端っこで見えてたらしく、二人で驚いて用水路を覗き込んだ。
その用水路は浅くて、水も綺麗で底までしっかり見えるのだが、その時にはもう何もいなかった。
別に河童伝説もあるわけじゃ無し、そんな浅い用水路で人が死んだわけでもないだろう。
ただただ自分が不思議だった話。