ラーメン屋でバイトしてた頃、同じくバイトの中国人がプライド高かった。

土日の忙しさにやられてどう見ても担当場所を上手くまわせてないのに周りの店員が「担当かわりますよ」と申し出ても「イラナイデス」の一点張り。
出来ない人間と思われたくないのか何なのか・・・。

全く譲る気がない物言いをするし、外国人なのもあるためか、パートのおばちゃんも高校生のバイトもその人に強く意見できず、というか店長以外は社員もあまりその中国人には注意していなかった。

ある土日の忙しい時。
あまりにもその中国人の担当場がまわっておらず、店全体がやられかねなかったので俺が担当を代わりに行った。

「かわります」と言うといつもの「イラナイデス」が返ってきたが、今のままだとクレームがきかねない状態のため「いいからかわります。向こうをお願いします」と強めに言った。

中国人は言うことを聞いて持ち場を離れたが、その時の無言で真顔の表情はなんとも言えなかった。

その日はその中国人とすれ違うたび何度かその表情をされた。
今思えば睨まれていたのかもしれないけど、表情筋があまり動かない人だったからよく分からない。

そのことを社員に話すと「刺されないようにね」と冗談ぽく言われたが、いやそもそもバイトに注意するのはお前の仕事だろとムカついた記憶がある。

バイト先には自転車で通っていた。
バイトが終わり店の外に出ると自転車をこぐこちらを駐車場の陰から見ている中国人に気付いた。
その中国人のシフトは20時までが基本、俺はフルで入っていた為22時までが基本だったのだが、二時間前にとっくに帰っているはずの中国人が暗がりに突っ立っているのが不気味で気持ち悪かった。

それからというもの今まで全く無かったような不気味な出来事が立て続けに起きるようになった。

夜中に自宅のインターホンが鳴る。
夜中に自宅の窓に石を投げつけられる。(俺の部屋ではなく妹の部屋だった。妹は怖がって窓の外を確認しなかったらしいが、窓の外の車道で足音が聞こえたとか)
自転車破壊。(バイト先に止めていた時ではなく、自宅に止めていた時)

それらの出来事はバイト先の中国人がラーメン屋を辞めるまで続いた。
これで終わり。
色んなネットの体験談に比べたらなんて事無いかもしれないし、ポストに猫の死体詰められるようなことまではなかったし思い違いなら申し訳ないんだけど・・・夜中にインターホンを鳴らしてきたのがもしあの中国人なら、その時玄関のドアを開けてたらどうなってたのかとか想像すると今でもちょっと震える。