中東のある国を訪れた大学生が体験した話。

中東の歴史を専攻する大学生がとある国の山間部に調査で訪れたときのこと。
現地の人々と交流を持ち、村の長の家に招かれ今夜はそこで泊まることに。
そして夕食をご馳走になり、様々なスパイスで味付けしてあって、たっぷりのバターで炒めてあるチャーハンのような料理を出された。

しかしその量に驚いた!大きな皿に山のように積まれたそのチャーハンのような料理を一人一皿づつ配られた。
一皿7~8人前あり、どう考えても一人で食べきれる量ではない。
大学生達は顔を見合わせた。
しかし、折角のもてなしを無駄にするわけにはいかないので必死に食べた。

バターでギトギトのチャーハンは日本人の胃にきつくすぐにもたれる。
しかも量が量なので、村長に「もう食べれません」と謝って残させてもらった。

村長「もういいんですか?」

大学生「はい、もう結構です。すいません・・・」

村長「おーい、もう良いぞー!」

すると奥にい村の子供達が大学生が残したご飯にいっせいにがっついた。
どうやらご飯は最初から残されることが前提で出されてあり、遠く日本からやって来た旅人が食べたご飯を子供達が食べることで、その旅人の知恵にあやかろうというわけだったらしい。

大量の飯・・・。

これは旅人が来たら食いきれない量のご飯を出して、その残りを子供達が食べることで旅人の知恵と勇気を身につけさせたいという願いが詰まったその地域の習慣だったという。