私が免許取り立てのころの話です。
毎週末のように親の車を借りて友人たちと地元の行ったことない道に突入してみる・・・というドライブをしていました。

そんなある日、いつものように友人と3人でドライブしていると、古びた林道に入ってしまい、竹が道にしな垂れかかっていたり山壁が崩れてたりと、もう道として機能してないようなとこまで入り込んでしまいました。
そうなると若葉ドライバーでは危険なので運転歴の長い友人とハンドルを代わり、ターンできる場所を探してノロノロと前に進んでいました。

しばらくすると、私は何か違和感を感じ「あれぇ・・・」と呟くと、運転を代わった友人が「なに?」と車を停めたのですが、その瞬間、後部座席に座っていた友人と私がほぼ同時に『車をだせっ??』と叫んでいました。

運転していた友人はなにかの冗談と思い、ヘラヘラ笑いながら「なにをいよーる(言っている※広島弁)」。
最後まで言わせることなくもう1度2人同時に「えぇけぇ(いいから)すぐ出せっ???」って絶叫していました。

さすがに空気をよんだ運転手の友人はすぐにバックにギアを入れ、先ほどは危ないからとターンを見送った場所で強引に切り返し、猛スピードで街に向かって走り出しました。

10分程度走って街中に戻ってきたところで、先程2人してなにを見たのかという話になりました・・・。
実を言うと、2人とも具体的には何も見てないのです。

私は、道の前方の一本の木に白いモノがぶらさがっているように見えたので、「あれぇ(なんだろう?)」と注視しようとした瞬間、強烈な悪意のようなものを感じて反射的に叫んでいました。

もう1人の友人は、車がとまって私がなにかを見ているので見渡してみると、前の方に黒いモヤのようなものが見えて、気がついたらワケがわからないウチに叫んでいたというのです。

それがなんだったのかわかりませんが、(10年くらい前に、その辺りの竹薮で生活苦から首を吊った老婆がいたという噂を聞きましたが・・・関係あるのかないのか・・・)

あそこで引返すのがもたついていたら絶対ヤバかった確信はあります。
今でもその話になると、その時ヘラヘラ笑って車をすぐにだそうとしなかった友人のKY振りに鉾先が向きますw