小学校の低学年の頃でしょうか?
その日、私は友人の家に生まれて初めてお泊まりしました。

友人の家は山の中腹に建っており、その下には市道が走っています。
お泊まりに興奮していた私は夜遅く(たぶん21~22時頃)まで話をしていました。
すると市道の方から、「キキー」と急ブレーキを踏む音が聞こえたのです。

「事故っ?」と、木に遮られて見えるはずも無いのに、興奮していた友人と私はカーテンを開けて外を見ることにしました。

「シャー」っと、カーテンを開けると、そこには血塗れで、裂けそうなほど大きな口を開いて、聞こえない絶叫を放っている女の人の顔が、窓ガラス一杯に映し出されていました。

私はそのあまりにも恐ろしい姿を見て、悲鳴をあげることも出来ず、そのまま意識を失いました。

友人は気を失うことも動くことも出来ずに、顔が消えるまで体が固まっていたそうです。

あの女性は下で事故を起こした人だったのでしょうか?
死んだのでしょうか?
そもそも事故だったのか?
それすらも記憶にありません・・・。

ただ、その後の私は、中学生になっても夜カーテンを開けることが出来ませんでした。