時間の歪みかは分からないし、普通のことかもしれないけど・・・。

もう昔の話で、オレが幼稚園の頃。
その日は結構大きい台風が、上陸するって話だった。

その頃はまだ小さかったし部屋もなかったので、いつも両親と、オレと、弟で同じ部屋に寝てました。

寝る頃は外は風が吹き荒れて、雨も凄くて窓割れそうで怖いなぁとか思いながら眠りについた。

夜中何時かは分からないけど、両親がオレと弟を起こした。

両親「台風の目にちょうど入ったよ。外見てみて」

そう言うから外を眺めた。

夜中なのに明るくて、でも真っ赤なの。
昼より少し暗いくらいで、窓の外を向こうまで確認できた。

いつも窓から覗く景色と同じで、辺り一面真っ赤。
赤いって言っても夕日とか、朝方の赤さじゃなくてモロ赤。
音も静かで、本当に台風の夜ってことも忘れるくらい静かだった。

その時は赤いことも全く気にならなかった。
台風の目に入るのも初めてだし、両親に「何で赤いの?」って聞いたら「台風の目だからだよ」って言われたし納得してた。

2、3事会話して、いつの間にか、また眠りについた。

んでこの間、家族で飯食ってる時に、天気予報か何か見てて「台風の目赤いよね。昔一緒に見たよね」って話をした。

親は「えっ?知らないよ」って答えた。

弟は「赤い。赤い。昔見たよね」って同意してくれた。

けど両親の言葉が引っ掛かった。

台風の目って赤いんですか??
あれは何だったのかが、いまだにわかりません。