父が子供の頃、川でよく遊んでいたという。
まだ泳げない頃、ガキ大将だか年上のいじめっ子に深みに放り込まれ、あっぷあっぷしながら泳ぎを覚えたとか。

ある時川に遊びに行くと、木製の古い流し(台所の)みたいな物が流れて来た。
父は友達と二人で、それを船に見立てて乗り込み、遊んでいた。
その「船」は、釘の尖った部分が内側に飛び出していた。

パンツ一丁の父の腿が、その先端に触れると、あっ!と思う間に、触れた部分が数センチ裂けて、ぱっくりと割れた。

痛みもなく、血も流れず、断面は白っぽかったという。
痛くはないがびっくりした父は、大泣きしながら家に飛んで帰った。

祖母(父の母)も驚いて出て来て、傷口に軟膏を塗ってくれた。
そして、「これはきっとカマイタチだよ・・・」と言ったそうな。

その後傷はきれいに治り、今は痕は残っていない。
どういう現象だったのか不明だが、父は「カマイタチだ!」と言っている。