生きてきて心霊体験なんて二回しかなく、その内の一回が以前働いていた職場でのこと。

そこは変わった建物で一階部分が半地下になっていて仕事のスペースとなると地下みたいな感じだったのよ。
つまり休憩スペースも完全に地下で電気を消すと完全に真っ暗になる状態だったのね。

そんである日。
バイトの子の休憩まわして最後に自分が休憩入って仮眠をとろうとして電気を消したの。
ウトウトしてると視線を感じた。
なん?だと見てみると真っ黒な女の子が顔を覗き込んでるのな。

うわっ!と思って反対側に寝返りうったら、なんでだか反対側にも同じ子がいてびっくりしてそのまま目をつぶった。

ちなみにその女の子の何が黒いのかと聞かれると凄く困る。
洋服が黒いわけでも顔色が悪い訳でも髪の毛が長くって表情が見えないから黒いわけでもない。
ただ自分の少ない語彙で形容しようとすると、黒い女の子ってのが一番しっくりくるのな。

話はもう一つ。
こっちの話は友人からの伝聞で自分が直接聞いた話ではないと前置きをしつつ。

職場に自分のことを好きだという女性がいたらしく、その女性とは最寄り駅が近く退社時間が一緒でも同じ車輌で帰ったとしても、直接話ができる距離にいることは稀な感じでした。
そういうこともあり、まさか好意をよせてもらっているとは考えてもなかったんですが、内情はそうだったようで。

恥ずかしがりな女性ならそれも理解できますが、その人はどちらかというと、明るく元気で周囲の笑いをとるタイプで奥手な人間ではない感じです。

それで話によると霊感があるとのことでした。

友人が聞いた話によると自分と話をしたりしようとすると、真っ黒な女の子が邪魔をしてきて、近くに寄ることすらできないとのことでした。