自分はまだ小学生で、休日に父親と遊びにでかけることが多かった。

その日は山奥にある結構有名な滝(名前忘れた)を見に行くとかで、山道歩いて見に行った。

その帰り道なんだけど、右手に川、左手が山って感じの道を歩いてた。
そしたら右手側の崖みたいのが突然開いて、ちょっと斜面緩い丘みたいになった。
そんなの見てもふつうは何とも思わないんだろうけど、俺は何でか「上りたく」なった。

思い返すと、あの状況下であんな斜面上りたくなるのもおかしい話。
んで足止めちゃって、親父も気づいてないみたいだから、まぁ登っちゃったんだわ。

もう泥だらけになって、クタクタになってまで登ってた。
それで結局登り切って、当然何もなくて「何やってんだ俺・・・」とか思って右見ると、石造りの鳥居があんのよ。

その鳥居のボロさがハンパじゃなくて、コケは張り付いてるし、ヒビ割れてるし・・・。
でもそんな状況下で鳥居なんか見つけちゃったら、入るしかないのよ・・・。

それでフラフラ入りそうになったら「何やってんだ!」と親父。
いないのに気付いて戻ってきたようだ。
そんで引きずり降ろされて、その時はそのまま終わったんよ。

それから一年くらいしてから、またそこに行ったわけ。

そん時はもうその鳥居の丘も見当たんなくなってて、やっぱなんもないんだと安心してた。

それで滝まで行って、滝壺のそばで親父が写真撮ったのね。
撮った写真見た瞬間親父が「あっ」みたいな顔したんよ。

んで写真消された。

今でも何写ってたか教えてくんないし、そこにも連れてってくれん・・・。