10日くらい前の話。

母親が深夜1時半くらいに急に自分の部屋に飛び込んできた。
寝苦しいので南側の掃き出し窓を網戸にしていたら、5、6歳くらいの女の子が部屋の中に入って来たそうだ。
そして振り返って外に向かって「おいで、みんなおいで」と手招きしていたんだって
麦わら帽子をかぶっていて、白いワンピース姿だった。
顔は帽子で隠れて見えなかったらしい。

恐怖で引き攣りながらも御経を唱えたら出て行ったけど、何でうちに来たのか、何を呼ぼうとしてたのか・・・。

そう考えると怖くて仕方ない、どうしよう?と言われた。

「気のせいなんじゃね?」と軽く言ったが、念のために母親に数珠をさせ、経本を枕元に置くように言った。

次の日の夜7時半頃。
夕食を終えて自室に戻ってパソコンをしていたら左側から鈴の音が聞こえたんだ。
鈴って言っても普通の鈴じゃなく、鈴がいくつか付いた仏具のやつね。
それを鳴らす音がするの。

自分がモニターから目を離して音のした方を見ると止む。
モニターを見るとまた鳴る。
それが数十回繰り返された。

もちろん、タイミングを外してみたりしても一緒。

初めは「まぁ、音くらい良いか」って気にしないようにしてたんだけど、段々ウザくなっていらついてきた。
そんな自分をあざ笑うかのように鳴る鈴の音。

「じゃかぁしい!いい加減にせんかい!うるさいんじゃ、ボケェ」と怒鳴ったら、あんなに鳴っていた鈴の音が2度と鳴らなくなった。

ふと、左手を見ると、妙な違和感がする。
それもそのはず。
透明な水晶の数珠が黄色く濁っていたんだ。
夕飯の時は普通だったのになぜ急に?

不思議に思っていたら、急に頭の中に「浄化」「線香」の字が入り込んで来た。
この表現はおかしいけど、毛筆書きで達筆な文字がいきなり飛び込んできたんだ。
とにかく、仏壇から線香を持ってきて火を付け、その煙で数珠を燻した。
時間にしたら3分もやってないと思う。

そしたら、あんなに濁っていた水晶が綺麗な元の透明に戻った。

母の見た麦わら帽子の女の子、鈴の音、数珠の変化・・・何か関連があるのだろうか?