土曜夕刻から日曜に掛けて軽く山の方を流しに走りに行くのが趣味です。
この日はいつもとは違った状態で出掛けた。

まず雨が降ると解っていたら出掛けない。
これはツーリング自体がつまらなくなるし汚れるからね。
だけどこの日は夜中から雨が70%予報されていた。

二つ目は荷物がいつもと全く違った。
普段は必ずシートバッグに一眼カメラや雨具やタオルなど詰めて載せているが、この日はなぜかたすき掛けリュックに小さいデジカメだけ。
雨具はシートに紐で固定という普段ならまず無い状態。

三つ目は、目的地は適当で、『とにかくなんか行かなきゃ』という気持ちだった。

友人からのメールのやりとりをした後、ナビを付けて走りに出た。
いつもと違う荷物構成に違和感はあるも、走りに影響はない。
バッグがない背後の空間は気になるが・・・。

長野に走りに行った時の腰痛は少し残っていたが、別に気にはならない。
いつもの道を走り、目的地は山の方なのでどこから行くかなとナビを確認して、ナビの指定する道を外して緩やかに街中を走っていた。

交差点に差し掛かり、進入直前に黄色信号に変わった。
ブレーキを一瞬かけたが止まれるわけがないと緩やかに直進通行・・・。

ドン!!!

下腹部が痛い。
とりあえずガードレールまで這いずって移動した。

尻や下腹部の痛みやなんか濡れてるような感じがして『これやばいかもな』とか思って野次馬の声を聞きながらふと交差点を見ると、自分のバイクは倒れていて、少し離れたところで車が横倒しになっていた。

反対のドアから運転手が引っ張りだされている。

どうやら無事そうだ。

こちらの様子を見に来てくれたが、相手に怪我はなさそうだ。
しばらくして救急車がやってきて、搬送される。

病院で色々と診てもらったが、「骨に異常はないね。本当にバイクと車の事故?」などと軽く見られた。
わりかし痣とか出来にくい体質だけど、今回は打ち付けた下腹部と尻、顔を打ち付けそうになってついた両手のみ痛く、傷も擦り傷のみでなんとか歩けた。

深夜のためそのままタクシーで帰り、仕事を少し休んで面倒な保険屋の話を進めて、後日調書をとり警察から話を聞いた。

警察「目撃者の話ではバイクが直前黄色進入した所に車が曲がって進行妨害した」

事故相手は、「矢印が出たから曲がった」「ぶつかってからバイクに気が付いた」とのこと。

女って怖い。
信号しか見てなかったのか、スマホでも見てたのか。

これだけだとなんなので、この日の状態の不自然さ(いかにも今から事故に行くぞという最小限の荷物)と、少し前に曰く付きなトンネルを通ったときにそのトンネルが曰く付きと知らなかったが、妙に気味悪かったのを思い出して、今回何かに連れてかれたのかもな・・・と思った。

だけど偶然、軽傷で済んだ。
バイクは無くなったが、事故の状況からこんな軽傷で済んだのは何かに守られたのかな。
もしかしたら事故10日前にあのトンネルを通過してから、バイクの後ろに何か乗っていたのかな。
バイクがそいつだけを処理してくれたのかな。

昨年購入して大事に乗っていたが、こんな早くに壊してしまってすまないが、『ありがとう』としか言えない。