10年くらい前。
昼間ガラガラの各停に乗った。

同じ車輌に乗ってたのは1、2才の男の子を連れたお婆さんがいた。
子供は座席に立って外を眺めてるみたいだったんだけど、服装が浴衣みたいな感じで髪型はなんとか狼の大五郎みたく坊主頭にてっぺんだけちょっと髪の毛伸ばして一つ結びにしてた。

今どきありえんやろーとか思いつつ見てたら、お婆さんが「◯◯ちゃーん」て言って子供の体を自分の方に向け、子供の顔が見えたのですが・・・。

人形でした。

木製の7、80センチくらいの大きい人形。
顔全体もとは白く塗ってあったのがハゲたみたいで木の部分が見えててボロボロで、目や鼻は手描きだったのか消えかけてて、口だけ腹話術の人形みたいになってて、壊れてるのかパカーンと開いたままでした。

その人形に「◯◯ちゃん◯◯やねぇ」と話しかけ、人形の頭を前後に動かして頷かせてました。
幽霊とかじゃないけどゾッとしました。