私の家から駅に向かって数分の所に70~80メートルくらいの長い一本道がある。
と言っても右に曲がる道がひとつだけあるんだけど・・・。
それ以外は全部道の左右に一軒家やアパートが立ち並ぶ道だ。

当時高校生だった私はその日もいつものように駅から自宅へと帰っていた。
高校では帰宅部で授業が終わってすぐ帰ったので、おそらく16~18時くらいの間だったと思う。

例の一本道の終わりに差し掛かった頃、向かいから1人の少年が歩いてきた。
その少年はひょろりとしていて、良く言えば優しげ、悪く言えば頼りなさげな雰囲気だった。
私はそのまますれ違おうとしたのだが、その少年に声を掛けられた。

少年:「○○(地元)駅にはどうやって行けばいいですか?」

そう尋ねられ私は答えようとしたのだが、なんせここから駅までは15分は歩く。
その道のりを口頭で分かりやすく説明出来る自信がなかったので、「えっと、ちょっとここから駅までは結構歩くので説明しづらいんですが・・・。あ、でもここからすぐの所にバス停があるので、それに乗れば駅まですぐですよ」と答えた。

だが少年は「そうですか。ありがとうございます」とだけ言って歩いていってしまった。

力になれなかった申し訳なさは多少あったが、私もそのまま歩き出した。

でもやはり少年が気になる。

その少年の何となく幸が薄そうというか頼りなさげな感じも気になるし、時間も夕方で薄暗いしで私は心配になって後ろを振り返った。
だがそこには長いまっすぐな道があるだけで少年の姿はどこにもなかった。

考えられる可能性としては、
・どこか近くの家の住人で、すぐに家に入ったため姿が見えなくなった。
・唯一ある曲がり道を曲がったため姿が見えなくなった。

くらいだと思うのだが、まずこの辺りの住人だとしたら駅までの道のりを知らないわけがないし、唯一ある曲がり道までは私たちが立っていた場所から50~60メートルは離れている。

私が少年とすれ違って振り返るまでに5秒もなかったし、そもそも走っているような足音は一切しなかったのでどちらも考えづらい。

一体少年はどこに行ってしまったのだろうか。

かなり前の出来事なので私の記憶が確かという確証はないが、これが私の体験した唯一の不思議な体験だったので書き込ませていただきました。

長々と失礼しました。