不可解かどうかは知らんが投下。

9年前くらいの7月頃の話。
当時小学高学年だった俺及びその家族は九州某県の山奥にある爺さんの家によく泊まりに行ってて、その日も泊まってた。
爺さんの家がある村は人家も街灯もまばらにしかなく、夜になると外はマジで真っ暗闇の世界だった。

そんなわけで当時俺が住んでいた市街地周辺と比べると、星がそこそこ綺麗に見れるので、以前誕生日プレゼントとしてもらった天体望遠鏡を使ってみたくてうずうずしていた。

爺さんの家に到着し、夜21時を回った頃、俺は庭に出て件の天体望遠鏡を使ってみたのだが、空が若干曇っていてたせいかあまり星が見えず、俺はあろうことか星が見えないのを望遠鏡の性能の低さのせいにして望遠鏡を地面に投げつけ粉々にして悔しさのあまり泣いていたのであった。

そこでなんか変な感じがして、ふと爺さんの家の向かいの山(といっても標高100mもないような丘陵みたいなの)を見ると、その山の上空50~60m辺りを小さめの発光体のような物体がグルグル周回(等速円運動っていうやつか)しているのだった。

当時小学生なりに科学をかじっていた俺はその発光体の規則正しい周回運動を見てある種の人工衛星かと思ったのだが、そもそもそんな低空を周回する衛星なんてあり得ないとこれを否定する。

さらに発光体の回転の周期に合わせるようにブーンブーンという低い音が響いていることに気づき、これは只事ではないと直感した俺は、当時よく読んでいた某オカルト雑誌に載っていたUFOによるキャトルミューティーションの記事を思い出した。

このままだと宇宙人にさらわれるかもしれない・・・と、背筋が寒くなったため急いで爺さんの家の中に撤収した。

なんかUFOのことを家族に喋るとUFOがこっちにきそうな気がしたため口をつぐんでいた。
UFOを見て気が気ではない俺は急いで家に帰ろうと家族に何とか促し、結果的にその日のうちに爺さんの家をバイナラしたわけだが、帰りの車中で事の真相を明かしたところ、大笑いされ誰にも信じてもらえなかったのだった。

問題の発光体だけど、大きさ自体はそんなになく明るさもその辺の二等星くらいだった。
その村の上空は飛行機が飛ぶ空域ではなかったし、そもそもそんな時間帯ではなかった。

今思い返すと球状プラズマみたいなもんかもしれんが、あんな風に綺麗な周回運動するかどうかは知らんし、あの発光体が何だったのかはいまだにわからん。

以上、俺にとっては不可解な体験でした。