10歳から20歳まで1匹の猫を飼っていたが、病気で死んじまった。

ところが死んでからも家の中にいる。
アレ?って思うと一瞬で消える。
お盆の時はしっかり姿見せてくれた。
夢にも出てきたから「お前はもう死んだんだよ」て言ったら一瞬で骨と灰になった。

そっから気配も消えて、新しい猫を2匹飼ったんだ。

とある夜、電気の消えたリビングの窓のカーテンの下に“あいつ”はいた。
悲しそうな顔をしてこっちを見ていた。
1分くらいはいたと思う。

新しい猫も気付いて俺と新猫で近づいて見たら、カーテンがなびいて消えた。
風なんか無かったのに。

猫は死んでからも、一緒にいてくれる。

供養はした。
集合墓地だけどな。

死んでからも昔の彼女と電話してた時にも鳴き声を出していたらしい。

新しい猫が来て自分の居場所が無くなったと思ったんだろうな。
他に猫が居たら、嫌でも死んだことを認めなきゃいけない。

霊を感じることをあっても、あそこまで鮮明に見えることはなかった。
知らん人が見たら、猫おるって思うくらい。

人間でも同じことが起きるんだろうな。
俺が死んだらすぐに死を自覚するように気を付けよう。