ちょうど夏休みの時に当時の恋人と伊豆一周旅行をしたんだ。
最初の宿を熱海の海が目の前のホテルにした。

部屋は3階くらいだったかな。
古くもなく、新しくもない海沿いのホテルだったけど、部屋の窓から海が見えるのが売りだったし、値段が手頃だったからとそこを予約した。

夜になって寝ようと目を瞑ったら海から一直線に人の行列がやってきて、海側の窓を通って室内を抜けて山の方へ抜けて行く。

皆白装束で提灯を手に老若男女、特にお爺さんが怒鳴りながらガヤガヤと3人くらいの列で絶えることなく大群で来たんだよね。

私はほぼ0感だったし、そんな風景を今まで映像としても見たことがなかったから死ぬほど怯えて彼氏に起こった出来事を伝えた。

すると「疲れてるだけでしょ?」と全く取りあってくれなかった。
怖いから電気を点けて寝ようとしたら、今度は大勢の人が部屋を通る気配とラップ音がすごい鳴る。

そこで長距離運転をしてきて疲れて寝てる彼氏を起こしたら「寝かせてくれ!」ってケンカになった。

私は一刻も早くそのホテルを出たかったけど結局泊まることになり、その後に寝たら白装束の大群は通り過ぎた後だったみたいで部屋は静かだったんだ。

その後特に事件もなく南伊豆、西伊豆を回って自宅に着いた時に、もしかして熱海に泊まったのがお盆の時期だったからご先祖様が海から帰ってきてたのかなと思いました。