俺が高校生の夏休みにした解体屋のバイトの話だ。

場所は長野県木曽郡。
ある大きな一軒家の取壊しの作業だった。

その家は何か不幸が続いたらしく、住人は全員亡くなったとの事だった。
家の解体の依頼主はそこの分家の次男。
いわゆる相続人だ。

解体作業中、社員が何かを見つけた。
それは麻紐で縛られた四つ耳が有る壺だった。
それは仏間に繋がる縁側の床下、いわゆる縁の下で見つかった。

監督、社員はニヤついた顔で取り分を言いながら壺にかかってた麻紐をほどいてた。
もちろん、ガキでバイトの俺は作業をさせられてたが横目で見てた。

壺にかかった紐をほどき蓋を開けた時、みんなぽか~ん。
「っだ~!(怒)」と、1人の作業員が叫んだ。
みんなが期待してた物は入ってなかったらしい。

会話を聞いてたら、壺の中には干からびた蛇が入ってたらしい。
現場も、しらけた感じで作業に戻りその日は終わった。

次の日の朝、いきなり監督さんからの電話で『作業中止だから今日は休み』だと言われた。
なんやかんやで2日間休みで作業再開の日、監督さんが朝礼で言った。
「この前見つけた壺、その中にに入ってた物を知らんか?」と。

みんな口々に言った。
「干からびた蛇なんか誰も欲しがらんよ。」と。

もちろん俺の漢方薬でも欲しがらない。
監督が話始めた。

「実は....」

それと同時に半狂乱のおじいさんが入ってきて叫んだ!

「俺が作った『神霊蛇』をどこにやった!」
「誰が俺のの『神霊蛇』を盗んだ!」

バイトだった俺が後に聞いた事。

壺はとってあった。
壺の入ってた干からびた蛇は無くなってた。

解体の依頼主であるおじいさんの家族に短期間に不幸があった。
壺の発見から一週間もたたず、おじいさんの家系は全員亡くなった。
結局解体費用は、数か月後次の相続人の三男が払ったとの事。

三男さんの話は、この地方にある呪術の一つ「動物憑き」を次男が長男にしたらしい。
が、解体屋の社員がそれを解放してその蛇の恨みを解き放ったのではないかと。

それの作り方は、毒蛇(マムシ)を苛めて苛めて苛め抜いて作るらしい。
起点回帰だろうとの事だ。