1950年代。
米国でMKウルトラ計画と言われる大規模な極秘計画が推し進められていた。

事の発端は朝鮮戦争時、捕虜として捕らえられた米国兵士がソビエト軍のナチスのテクニックなどを発展させた洗脳手法によって、共産党教育を施されるという事例が数多くあった。

米国でもこの洗脳に対してのノウハウを獲得しようと、大規模な人体実験を含む各種の取り組みが行われたのである。

LSDなどの薬物を被験者の了解無しに密かに投与し、マインドコントロールの実験を行ったり、超音波を利用して記憶を消去する実験など、MKウルトラの下、54もの実験が行われていた。

ことの重大さに気づいたCIA長官であったヘルムズが、1973年にプロジェクトMKウルトラ計画に関するほとんどの記録を破棄したため、現在でも全貌は分かっていない。