10年くらい前の話。

友人の田舎で花火大会があるとのことで、仲間5人でバイクで遊びに行った。
地方のさらにド田舎にあるその目的地は夜21時も回れば誰もいなくなるような寂しいところだった。

花火大会も終わり夜22時頃にそこを出発した。

ほとんど車も通らないような国道をしばらく走ると、道路わきにぽつんと電話ボックスがあった。
先頭を走る友人Aがその電話ボックスを指差して何か言いたげなジェスチャーをしていた。

その時は「気味が悪いなー」ってなことを言いたいんだろうってくらいしか思わなかった。
実際気味悪かったし。

それから少し走って自動販売機で休憩したときにAが「あんなところの電話ボックスで女がいるなんてきもちわるかったなー」って。

自分を含め4人が「誰もいなかったぜ、つーか気味悪いからむやみに怖がらせるな」と反論したんだがAは「頼むからいたと言ってくれ、じゃないと俺が見たものはなんだったんだ」と。

Aは益々必死になって最後は半泣きになってた。
幽霊なんてまったく信じない俺がこれは本気かもしれないと思った。

まったくの偶然だと思うけどそれから半年くらい経ってAは死んだ。
アパートの2階の通路から転落して。

事故ということだったが皆は釈然としなかった。

そもそも大の大人が手すりを越えて落ちるか?
そのアパートの手すりは大人の肩くらいの高さがあるのに・・・。