彼女の高校時代の写真を眺めて居る時に、「撮った時は気付かなかったんだけど何枚か変な写真があるんだよねー」と言いながら見せてきた写真がある。
それは俺から見れば明らかに心霊写真でした。

3枚くらい変な写りの写真があって、全部赤い炎みたいなものが写ってる。
一枚目は炎のような赤い靄のようなものが全体に写っていた。

二枚目は左半分が赤くなっており、逆さにして見てみると、正面を向いている女性の顔半分。
三枚目は写真の左上から右下にかけて大きく赤く靄がかっており、口を大きく開けて上を向いている女性の横顔に見える。

何で気付かねぇんだよ・・・って言うくらい俺には一目でわかったレベルの写真。

実はこの部屋に初めてここに来た時、”女の顔”を見てしまった。
その女性と三枚目の写真の横顔が重なった。

彼女は鈍感というか肝がすわっているというか・・・度胸があるというか。
とにかく全く気付いていなかった。
あるいは気付いていないふりだったのかもしれない。

俺が「これ、顔だぞ」って言っても「そうかなぁ?」とか言ってる感じ。

ある日、何が原因だったか忘れたけど彼女と大喧嘩をした。

一番奥の窓のある部屋で長々と言い合いを続けて、時間は多分午前2時を過ぎてた。

その時、いきなり部屋のポストがガタガタガタ!っと激しくなる音がした。
十数秒くらい鳴ってたと思う。

あまりに唐突だったもんで目を丸くしてたら次にカツカツカツとハイヒールでコンクリートの道を歩くような音がした。

「こんな深夜に誰のいたずらだよ」

そう思いふすまに手を掛けて出ていこうとすると、ふすまの向こう、中央の部屋でスタスタスタっとすり足であるき去るような音がした。

ふたりして顔を見合わせて、「聞いた?聞いた?」って感じで目を合わせる。
その時、なんか変な臭いがしてた。

さっきまでの喧嘩とかどうでもよくなった。

それで次の日、俺は当時よくつるんでた男友達をその家に呼んだ。

怖くなったっていうのもあるかもだけど、「すげーことあった!」って感じで見せびらかしたかったのかもしれない。

友達が来た時間は結構遅かったと思う。
「あれ?」みたいな顔して振り返ったりしている。

俺:「どうした?」

友達:「今外で出迎えてくれてた?」

俺:「いいや、部屋に居たよ」

友達:「なんか白い服着た人が立ってたから作業着で出迎えてくれてるんだと思ったんだけど違ったのか。」

当時俺は建設関係の作業員をしていたのだが、作業着は薄いグレーの作業着だったので、その格好で立っているように見え、近づくと居なかったらしい。

こんなことが続いて、さすがにこの部屋何かあったんじゃないか??と調べてみた。

数年前、田舎では滅多にない事件があった。

射殺?刺殺?

確か射殺って聞いた気がするんだけど、どこかからか移り住んできた女性が白昼堂々殺害されてしまったらしい。

その女性が住んでいたのが今の彼女の部屋だったと。
それを聞いた俺たちは部屋で線香を焚いて手を合わせた。

”そこに住んでいた”というのを誰から聞いたのか思い出せないんだけど、一時期地元では有名になった事件だったし本当にあった事件だと思う。

十数年前の更に数年前だから20年近く前になるのかな。

その後、俺と彼女は別れてしまって、その部屋がどうなったかはわからない。
彼女の方はその後地元の町を出て暮らしているそうです。

俺は変な勘が身についてしまったのか、時々変な目に遭うようになりました。

おわり。