子供のころ家の二階で寝ていて、夜中に物音で目を覚ました。

階段から誰かが上がってくる音で、部屋の前で止まった。
気配はあるがドアが開かず、親かな?どうしたのかな?と思っていたら、また下から誰かが階段を上がる音が聞こえた。

今度は祖母かな?と思っていたら、また部屋の前で止まった。
そしてまた下から階段を上がる音が聞こえてきた。

降りる音は聞こえない。
ここで怖くなり布団をかぶった。

それから一睡も出来ず、階段を登り部屋の前で止まる足音は朝まで続いた。

日が昇るころになると階段を登る足音はしなくなり、気配も消えた。
誰に話しても、夢でも見たのだろうと信じてもらえなかった。

その日の朝、隣の家の犬が死んでいたらしい。