80年代に聞いた話。

その頃はジョギングブームで、特に中高年の間でジョギングが流行っていたのだが、無理なジョギングをして心臓発作で死ぬ人も多かった。

そして多摩川?の土手でもそんな事故が発生して、TV局のワイドショーがその事故発生直後に現場で取材ロケをした時の話。

スタッフが機材を全てセットして、女性レポーターがカメラの前に立ってこれから撮影というときに、現場から数十m離れた場所でモニターを見ていたディレクターからクレームがきた。

レポーターの立っている土手の道端におっさんがしゃがみ込んでいて、カメラ目線でこっちを見ているからどいてもらってくれとのこと。

しかしレポーターがいくら周りを見渡してもそんなおっさんはいないので、ディレクターに反論して押し問答となったが「それならモニターを見にこい」ということでモニターを見ると、確かにおっさんが道端にしゃがみ込んでいる。

そしてそのおっさんをよく見てみると上下ジャージを着ていて事故死したおっさんによく似ていたそうだ。

撮影はすぐに中止されてスタッフは現場から撤収、録画したビデオは局のお蔵入りになったそうだ。