幼稚園の時。
・・・つまり13年ほど前になるかな。

その幼稚園は園長さんがお坊さんで、園内に大仏堂や墓があった。

ある日、俺と友人はそこで最悪の愚行を犯した。
墓荒しだ。

墓石の前に供えてある湯のみを掴んでは叩き割る。
墓石を蹴り飛ばす。
小便をかける。
絶叫しながら走りまわる。

恐らく、人生においての最大の愚行だと思う。
無論、その後、親と先生と園長に大激怒されたのは言うまでも無い。
特に普段温和な園長先生に怒鳴られ、父に殴られたのが強く印象に残ってる。

後日、俺と友人、それとそれぞれの親は新品の湯のみ7個に沢山の花束を持って、全ての墓に手を合わせて謝って廻った。

その時は(今もだが)本当に反省していたし、泣きながら一件一件、丁寧に謝罪して廻った。

しかし、その後、祟りが発生。
3回霊現象に出くわすことになる。

こういう言い方は妙だが、子供でも必ず、しっぺ返しを喰らう。
だから、大人は絶対にこんな馬鹿な真似はしちゃいかん。
取り返しのつかないことになる。

1回目=後日、俺とその友人が園内で蝉の抜け殻取りをしてると園長先生夫人登場。
夫人の手には塩を持った皿があって「この中に抜け殻を入れなさい」と言う。

俺と友達は抜け殻を全部入れると、また新しい抜け殻を集め始める。
そんでまた俺が手に一杯くらいの殻を集めて、夫人の皿に戻そうとすると友人と夫人がいない。
俺は抜け殻を全部地面に捨てて、慌てて教室に戻る。

すると、教室で仮面ライダーごっこをする友人発見。

「勝手に帰るなよ!」と言うと、「最初から教室にいたよ。抜け殻取りになんて行ってない」との返答。
その場にいた他の友人達もそれを肯定。

じゃあ、俺が一緒に蝉の抜け殻取ってた友人は何者?夫人は?
これがその1つめ。

2つ目。
小学校の帰り道。

いつもの道を歩いていたら、不意に空気が変った。
見ると、向こうから同年齢と思われる子供が歩いてくる。

普段は人通りの多い道なのにその時は俺とそいつ以外誰もいなかった。
俺はなんとなく嫌な予感を感じながら歩いて行く。

そんでお互いの距離がすれ違うくらいまで近づいた時、そいつが不意に立ち止まった。

なぜか俺の足も同時に止まる。
その時、俺は思ったんだ。
『あっ。こいつたぶん、笑いながらランドセル脇にチェーンでぶら下げてある定期入れを持って、俺に手招きするな』と。

全く意味が分からない。
なんでこんな妙なことを思ったのか。

でも、次の瞬間、そいつは微笑むとランドセル脇に下げてある定期券を持ち、俺に向かって2.3回手招きをしたんだ。

まさしく、俺の考えた通りの光景だった。
そいつはそのまま俺の脇を通り抜けて歩いていった。

すぐさま振り返ったが、そいつの背中は既に豆のように小さくなっていた。
足の速い奴だ。
そのうち、周囲に人が見えてきた。

その人達は普通に道を行き来している。
どうやら、人は普通に歩いていたけど俺には見えていなかったらしい。

異空間にでも迷い込んだのか・・・?
これが2つ目。

3つめ。

父の仕事で海外に引っ越したが、そこでの住居が幽霊が住んでる家だった。
あと、旅行先でも幽霊のいる部屋に当たった。
ついでに、この文をタイプしてる今も、背後に威圧感を感じる。

以上。