ほんのりではあるが、高校の時、部室で先輩達に訊いた実話。

いつも連んでいる仲のいい先輩達3人(女子校なのでもちろん女子)で、高校の近くにあるN神社の傍にある道を駅に向かって歩いていたときのこと。

3人の中で一人、かなり霊感が強い先輩がいて(仮にこの先輩をAとします)、その先輩を真ん中に、両脇に残りの先輩(仮にBとCとします)と横一列に並んで歩いていたそうです。

そこの神社は所々に防空壕みたいな穴や、城跡近くに建てられた場所だけあって、そういった類のものが出そうといえばそんな気がする場所です。

で、駅に向かう近道を歩いていた途中、A先輩が何気なく掛けていたバックを直そうと腕を動かしたら、その肩ひも?の部分を掴んでいる手があったそうです。

先輩は一瞬『ああ、隣のBが掴んでいるんだな』と思ったそうですが、それはすぐに打ち消されたそうです。

このときA先輩の右側にB先輩、左側にC先輩が居たのですが、B先輩の左手はB先輩自身のバックに掛けられており、C先輩の右手もC先輩自身のバックを掴んでいる。

仮にどちらかが逆の手で掴もうとしたならすごく不自然な体勢になる。
つまりこの状況で両脇の二人がバックを掴むことはまず不可能。

じゃあこの手誰よ?ってことで、「あ、出た」みたいなことを言って(そのとき両脇の先輩も見えたらしかった)すぐにその場を後にしたそうです。

ちなみにA先輩はそういうことに慣れっこになってるらしく、その先輩とほぼ行動を共にしている二人の先輩も、さほど驚かなかったそうです。

その話を聞いて何気なしに今でも霊やそういう類のものを観たり感じたりすることが出来るのですか?と訊いてみたら、A先輩「いんや。耳に穴開けたら途端になんも観なくなった」と、自分の耳に開けたピアス用の穴を指さしました。