イギリスで見た雑誌に載っていた小説。

心を病んだ母親が、不注意で自分の子供に大怪我をさせてしまった。

ものすごく自分を責めるんだけど(それがまた病的に)、周りが「不注意は誰にでもある。命があったからよかった。母親のあなたがしっかりしなければ」と励ますんだよ。

そしたらその母親は、『子供が大変なことになると、みんな自分に同情してくれる。
優しくしてくれる、かまってくれる、注目される、寂しくないわ』と変な脳内変換をかまし、子供にわざと怪我させたり、病気になるようにしむけたりする。
しかも病んでるくせに妙に賢く、用意周到に。

ブランコに乗ってる子供が転げ落ちそうになるのを助けて『こないだケガさせたばかりだから、こんな立て続けじゃ怪しまれるわ。まったく、この子もどうせならもう少したってから落ちてくれればいいのに。そうすれば私の手間も省けるのに』という完全にイっちゃってます理論。

結局一人目の子は殺されてしまうんだけど、周りは「あんなに一生懸命面倒を見ていたのに・・・可哀想なお母さん」というふうに見たもんだから、母親はさらに病気度グレードアップ。
子供の死=母親への最大の同情と学習し、次の子供を殺そうとする。
しかも次の子が死んだときのために、妊娠までする。

結局、次の子が「殺される!」と学校の教師に相談するところで読んでいた本の分は終了。

そして最後に『実話を元に書いています』という文字。

そういう病気があるとは聞いていたけど・・・。