後味の良くない話。

高校生の頃、私は何故か家庭科の女の先生が大嫌いだった。
何かされた訳でもないし、授業の進め方も普通。
見た目も普通のおばさん。
強いて言うなら説明が淡々としてて退屈ってくらいだったけど、家庭科だし仕方ないと思う。

なのにその先生が教室に入ってくると、どうしようもなくイライラして辛かった。

自分は当時一応真面目な生徒として通っていたんだけど、あまりに嫌すぎて家庭科の授業だけ抜け出すことさえあって友人たちに驚かれた。

自分でも何故そこまでその先生の存在が嫌なのかわからなくて驚いていた。
それでも先生に対する嫌悪の念は途絶えることがなく、まるで呪いのように先生に対して消えろ、消えてくれと念じていた。

2ヶ月ほどした頃、その先生が学校を辞職した。
学校の帰りに轢き逃げ事件を起こしたのだ。
とはいえ、夜に道路で横たわっていた人に気づかず乗り上げてしまったというもので、それで殺人と言われるのも理不尽だろうという状況だった。

乗り上げたのは先生一人じゃなかったし、あまりにも気の毒な話なのに私はこれで先生と会わずに済むと安堵する気持ちを否定できなかった。

本当に自分でも訳がわからない。
偶然だと言われるのも承知しているけど、まるで自分がずっと消えてくれと願っていたからこんなことになったかのようで、今でも申し訳ない気持ちになる。