“現実か非現実かわからないけど鮮明な記憶”というのが、一つある。

もう20年ほど前、中学1年生(12歳)の時の修学旅行での話。

鹿児島県知覧にある特攻平和会館というところに行ったのだが、バスを降りた時点で
なんだかボーっとした感じになってた。

そんな状態で展示物を見て回っていたところ、「写真撮影をしますので集合して下さい」というアナウンス。
慌てて表に出て全員集合しているところに飛び込んで写真撮影。

ところが、そんなところで集合写真なんか撮ってないんだよね、ウチの中学。

じゃあ、俺が参加した集合写真はなんだったんだ?

そういえば、その時の状況やクラスメイトの顔を思い出せない・・・。

しばらく不思議に思いつつも忘れていた高2の時、出身中学が違う同級生と、中学の時の修学旅行の話になり、行き先が同じ知覧だったことが判明。
その同級生が、「集合写真に知らないヤツが写っており、話題になった」とか言い出した。

それ聞いてハッとした俺は「それ、俺かもしれない・・・」って言ったら、「あーッ!」みたいな感じになったんだけど、時期が一緒だったかどうか、なんてその時点で解らなくなってるわけで、必ずしも俺とは限らない。

でも、その同級生はえらく納得した様子で「お前に決まってるよ。うん。お前に違いない」とか言ってる。

じゃあ写真を持ってきてくれって頼んだけど、お互い友達グループが違う“ただの同級生”って感じの関係だったので、そのままその話は自然消滅。

今にして思えば、自分が“誰一人として顔も知らない40人”の中に混じって集合写真を撮るなんて有り得えないって気もするんだけど、確かに集合写真を撮った記憶がある。
その時一緒にいたのが知ってる人だったか知らない人だったかも全く思い出せないが、確かに撮った記憶がある。

この記憶が間違ってるのか、本当に他校のに混じっちゃってたのか、今となっては確かめようがない。

俺がただのドジっ子だったという話ならそれで良いが、いまだに記憶の整理がつかない。