嫁を両親に紹介した時、緊張の余り嫁は猫にまで挨拶した。
それ以来、結婚→同居となったんだが、猫に格下認定されていた。

食事の時に嫁の椅子に座るは勿論、洗濯物を畳むのにきちんと端を揃えていないと軽く噛まれる。
嫁がエサを与えても、必ず1度は無視。
文句言いながら完食する。
掃除を適当に済ませたら、高い位置から不満そうに鳴いたり、嫁は猫から嫁イビリをされていた。

子供が生まれてからは、更に猫の嫁イビリがひどくなった。
ミルクを作れば、猫のチェックが必ず入った。

そんな姑のような猫も、天寿を全うした。
嫁も俺も火葬場で号泣した。

それから2週間後に嫁が高熱で入院した。
熱で意識が朦朧としていたら、額をざらざらしたもので撫でられたらしい。

嫁は「あ、猫だ」と思って手を伸ばしたら、ふかふかしたものに触ったらしい。

「猫が来てくれた」と思って撫でたら、額を舐めてにゃあんと鳴いたらしい。
まるで、嫁イビリをしていた時に「あんたは仕方ないねぇ」と言わんばかりの鳴き方にそっくりだったとか。

その日の後、嫁の熱がすっかり引いて元気になった。
きっと猫が嫁の病気を持っていってくれたんだと思う。
今度、その猫の曾孫にあたる子を引き取ったので記念カキコ。